サウサンプトン vs トッテナム・ホットスパー レポート

サッカー記事

サウサンプトンとトッテナム・ホットスパーの一戦は、2-5でトッテナム・ホットスパーの今シーズン初勝利となった。

スパーズベンチ

ハート、アルデルヴァイレルト、オーリエ

ラメラ↑61、シソコ、ロチェルソ↑45(Y90+3)

ベルフワイン↑84

サウサンプトンベンチ

フォースター、ヴェスターゴーア

ロング、オバフェミ、テッラ↑68

スモールボーン↑54、ヴォーキンス

スコアラー

トッテナム・ホットスパー

45+1:ソン(ケイン)

47:ソン(ケイン)

64:ソン(ケイン)

73:ソン(ケイン)

81:ケイン

サウサンプトン

32:イングス(KWP)

90:イングス(PK)

スタメンを見てみよう。スパーズはミッドウィークのプロフディフ戦から3人入れ替えた。ベルフワインをルーカス、ロチェルソをエンドンベレ、シソコをウィンクス。ベイルとレギロンは間に合わず。ベイルに関しては代表選で負傷したとのことでおよそ1か月間離脱するとの報道。心配されていたエンドンベレは、右ひざにテーピングをガチガチに巻いての出場。前回のEL予選では後半の残り30分のみの試合だったが、この試合では45分の出場となり、少しずつではあるが、トップフォームに戻しつつある。そしてエンドンベレは表示では4-3-3だが、トップ下に近い少し前目の位置取りで守備のタスクを減らしていたように思う。

サウサンプトンはアームストロングが今シーズン公式戦初先発。ミッドウィークのカップ戦ブレンドフォード戦でレドモンドは負傷したため、この試合はベンチ外。その試合からメンバーを2人入れ替えたのみ。レドモンドとテッラに代えてアームストロングとジェネポが入った。

結果だけやハイライトだけを見ると、スパーズが圧倒したように感じる人も多いだろう。しかし現実は違う。この試合でスパーズが勝つことができたのは、ロリス、ケイン、ソンのおかげだ。では、試合内容を振り返っていこう。

スパーズは開始3分にいきなりVARで得点取り消し。前半良かった点はこのシーンとエンドンベレの突破からのゴールのみ。最初と最後だけが良かっただけ。シュートもこの前半終了間際、ソンのゴールの1本のみ。前半はひどいものだった。9分には前節のエヴァートン戦で失点したような位置からのクロスえピンチを迎える。結局ロリスのグレイトセーブで失点しなかったが、サイドからのクロスボールの課題は解決できていないことがわかり、スパーズサポーターはこの先の展開に不安を覚えたはずだ。

この時のピンチもそうだったが、前半はほぼすべてのセカンドボールやこぼれ球がサウサンプトンに渡っていたのも印象的。その理由として、サウサンプトンはかなりコンパクトな守備や攻撃をしていたためである。同サイドカメラに写っている選手だけで7人もの選手が同じサイドでプレーしていた。そのためスパーズはサイドチェンジを何度か行い局面を打開しようとしていたが、なかなかボールがつながらなかった。

また、奪われてサウサンプトンがボールを保持した際に、どこで奪いにいくのか明確な狙いというものがみえなかった。前線は好き勝手プレスへ行き、そこに後ろが連動するわけでもなく中盤は間延びしその空いたスペースでロメウや降りてきた2人のFWが受け前を向かれる。ディフェンスラインもプレスがかかってるなら前へ、そうでないなら後ろへ下がりロングボールに対応するなど基本ができていないのが気になった。この中途半端なポジショニングが32分のイングスの失点につながった。

ソンがバランスを観ながらプレスに行くべきか迷っているさなか、KWPが前線サンチェスとダイアーの間にボールを入れワンタッチからシュート。確かにダイアーのあまい対応も問題ではあるが、それ以前にどうプレスをかけるのか、どこでプレスをかけるのか、誰がそれに連動するのか。問題は山積みだ。

以降もサウサンプトンがボールを支配する展開が前半終了間際まで続く。しかし局面を一気に打開できる男がいた。エンドンベレだ。自陣センターサークル付近でボールを受けると、1人吹き飛ばし反転。ギリギリの体勢で前を向くと一気に左サイドのケインへつなぎワンタッチで中央のソンへ。少し流れたように見えたものの個人技でゴールへ。一連のカウンターにより同点に追いつき前半終了。

後半に関しては、多くを話す必要はないだろう。ソン、ケインだった。サウサンプトンは前半で来ていたようなプレッシングが上手くはまらず、逆にディフェンスラインが揃わなかったことによって裏を何度も何度もソンにやられてしまっていた。せっかく前半うまくまとめられていたラインをコントロールできなかったことが大きな敗因だろう。スパーズはサウサンプトンの隙をついて勝利を得た結果となった。

この試合の選手個々を見ていこう。まずは課題から。ルーカスはこの試合、いったいどこにいたのか。パスもうまく通せず、効果的なフリーランといったオフザボールの動きもできず。プレスバックをさぼる。ここにきて2シーズン前になぜポチェッティーノは、ルーカスを頭から起用するのではなく、後半途中から起用していたのか分かった気がする。試合を通してプレッシングのあまさが目立ってしまっていた。もちろん守備時にスパーズ右サイドからの崩されるシーンが多かったのも気になるが、特に気になったのは、ソンの2得点目のフリーランニングでゴール前へ走ってこなかったところだ。結局ソンが上手くゴールを決めたものの、もし弾かれていたとしたらそこに詰め込む選手がいなかっただろう。逆に後半61分に交代で入ったラメラは、ソンのゴールに対して全力でゴール前へカバーに走っていた。結果的には無駄な走りになったかもしれないが、DFを引き付ける、セカンドボールを拾えるなどより得点機会を増やす動きができていた。もし今後ルーカスを起用するとしたら、スーパーサブとしての起用を推奨する。後半途中からであれば、体力的にも前からプレスをかけに行く余裕があり、またトップスピードの速さは群を抜くものがあるため、カウンター攻撃で仕留めるにはうってつけの選手だ。ベイルの加入などもありサイドハーフのポジション争いはし烈となった。この試合で何もできなかったといっていいルーカスを、どう活かしてくるのかが今後のカギになりそうだ。

CBはなぜダイアーが起用され続けているのか分からない。今回の試合のようにロングボール1本で崩す場面が増えていくのであれば、アルデルヴァイレルトを起用した方がパスの精度も高くより効果的だろう。また、相変わらずクロスボールのマークや、裏への飛び出しへの対処に弱さを感じた。イングスのハンドで助かった15分のシーンも、失点のシーンもダイアーの背後だった。そこにサンチェスが詰めるも間に合わず。残念ではあるが、数シーズン前にマンチェスター・ユナイテッドでモウリーニョが欲しがっていた時に売っておけばよかったかもしれない。今は出場すればするほど評価が下がっている気がする。

もちろん悪いシーンばかりではない。良い活躍をした選手もいる。ケインとソンは言うまでもないだろう。このコンビはプレミアリーグで最も得点を取っているコンビだ。この試合でケインをどのように活かしていくのか見えた気がする。ケインを偽の9番のように起用して、少し下がり目の位置でボールを納めてもらい一気にパスを前線へ送る。この戦い方は脅威になるかもしれない。このコンビに今後はソンの逆サイドにベイルも組み合わさることになるだろう。となると、レアル・マドリーのBBCのように、ケインがベンゼマのようなはたらきをして、両ウィングが得点を決めるというのが理想的かもしれない。エンドンベレは、ひざの状態が痛々しいほどのテーピングを巻いていたため、まだトップフォームではないことがうかがえた。現に前半のみの出場だった。見せ場は確かに得点シーンのみといえるかもしれないが、守備の時間が長く、おそらく守備のタスクを少し減らされていたことを踏まえると、徐々にではあるが格の違いをみせてきた。まだ復調に時間がかかると思うが、今後の彼には目を離せなくなりそうだ。

全体的に総括すると、中盤の間延びや守備の緩さは気になるところだ。ホイヴィアの獲得はこれを補うためのもので、今のところそれを体現できていないが、それ以前に戦術として奪いどころを決めきれていないところが問題だろう。彼の問題ではなく、チーム全体の問題ともいえる。裏を取られるシーンもダイアーの対処の仕方ももちろんあまいが、それ以前にプレッシングが機能していれば解決できる問題の方が多い。この戦い方が続くようであれば、FCソン・ケイン・ベイルになる日も近いかもしれない。。。今後のスパーズがカウンター主体なら、目指すべきはこのような形だ。

次の試合は現地時間22日にカラバオカップでレイトン・オリエントとアウェイ。24日にEL予選シュケンディア(マケドニア)にアウェイ。27日にホームでニューカッスル・ユナイテッド。29日にカラバオカップ4回戦。10/1にELのプレーオフ。4日にアウェイでマンチェスター・ユナイテッド。遠征が続き移動距離も半端ないスパーズ。どのようにメンバーを組み合わせていくのか。注目していこう。

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