チェルシー vs トッテナム・ホットスパー マッチレポート

サッカー記事

チェルシーホームで行われたトッテナム・ホットスパーとの一戦は、0-0の引き分けに終わった。

マッチレポート

チェルシーベンチ

ケパ、リュディガー、ジョルジーニョ、プリシッチ↑74、ジルー↑79、アスピリクエタ、ハヴァーツ↑83

トッテナムベンチ

ハート、サンチェス、ベイル、ロチェルソ↑65、ルーカス↑90、デイビス↑89、ヴィニシウス

試合分析

この試合を一言で表すなら渋い試合だったといえる。後半は若干チェルシーペースだったものの、互いに譲らず一進一退の攻防が続いた。

両チームともに最後の局面の決定力にかけたものの、中盤の攻防は見ごたえのある試合だった。この試合のポイントを3つに絞って話していきたい。

その3つは、初スタメンのロドンとCBの今後について、スパーズの選手個々の役割(特にオーリエ)、チェルシーが前後半で変化した修正点だ。

ロドンとCBの今後について

まずこの試合のサプライズはCBに初スタメンを飾ることになったロドンだろう。アルデルヴァイレルトが前節のシティ戦で負傷離脱したことによって、誰がこの穴を埋めるのか注目されていた。

ミッドウィークのELでは、サンチェスとタンガンガが起用されていたことから、この2名のどちらがダイアーの相棒に選ばれるのかという議論がされていたが、ふたを開けてウェールズ人CBが起用されたことは驚きだ。

では、彼のこの試合での働きぶりを振り返ってみよう。最初のキックオフ直後のシーンで、チェルシーが縦パスをエイブラハムに通そうとした場面において、判断よく前に出てボールをカットしたシーンは彼の良さが前面に表れていただろう。

この開始直後だけでなく以降も、前に出てボールをカットしに行く姿勢は何度もあり、非常に好感が持てるプレーであった。カットしクリアするだけでなく、しっかりつなぎに行く姿勢は、他の選手にはない強みのように感じ、この試合でなぜ彼が起用されたのかなんとなくわかった気がした。

楔を入れられて、そこからの落としから両サイドのスピードのあるヴェルナー、テクニックのあるシエシュにボールが渡るのを避けたかったからだろう。そのため、まずは縦パスを入れられない選手を起用する必要があったのだと思う。その点では彼は期待に応えたといえる。

一方でまだまだ課題が残るシーンもあった。10分にロドンが持ち上がりに失敗した際だ。この時ボールを奪われた際に、少しがっかりしたリアクションをしてしまったが、その一瞬のスキを突かれてゴール前まで運ばれてしまった。

結果的にオフサイドになってゴールとはならなかったものの、このがっかりした一瞬は見逃せるものではない。今後の起用にこの瞬間は影響してくるかもしれない。

そして今後のCBの起用についてだ。今までの傾向から察するに、ダイアーはモウリーニョ監督にとってファーストチョイスであることは間違いないだろう。まだまだ粗削りで観ていて不安な部分も多々あるものの、背後を取られまくっていたシーズン序盤のころよりも、起用されるたびに少しずつ改善されて行っているように思う。

問題は彼の相棒だ。アルデルヴァイレルトが負傷中の今、タンガンガ、サンチェス、ロドンの3人に大きなチャンスが舞い降りたといっていいだろう。私は今後起用が増えてくる選手はタンガンガだと思う。

タンガンガは最近までケガで離脱していたものの、ここにきて復帰。復帰間もないため、試合勘を取り戻すために最近ではELを主戦場としている。彼のフィットネスが向上してきたならば、彼のチャンスは増えてくるだろう。

サンチェスは何故起用されないのか分からない。ELでは出番を得られているが、プレミアリーグでは終盤に3失点を喫したウエストハム戦以降出番なし。この時の軽い守備対応がモウリーニョの逆鱗に触れた可能性はある。移籍の噂が少しずつ出てきているが、私としてはまだまだ若い選手で身体能力は申し分ない選手なため、残留を望んでいる。

スパーズの選手個々の役割

続いてスパーズの個々の役割についてだ。この試合では中盤を固めるためにカンテに必ずエンドンベレもしくはケインがしっかりマークに付くよう指示されていただろう。他にも細かいところではあるが、オーリエが上がったとこにはシソコが右サイドバックの位置に入るなど個々にかなり詳しい指示が与えられていただろう。

特にこの試合で気になったのは、レギロンがサイドから駆け上がってクロスを何回も上げていたが、その逆サイドのオーリエは、私の記憶ではクロスボールを入れていないように思う(グラウンダーは除く)。

昨シーズンまで非常に気になっていたのは、オーリエのクロスがエリア内に入らないことで攻撃がストップしていたことだ。だがこの試合ではクロスを無理に上げるのではなく、しっかり周りと連携を取ってパスで崩していたシーンが多かった。

クロスを上げないのが指示された役割だったのかは不明だが、これによって右サイドから細かいパスで崩しチャンスを迎えることが多かったように思う。また、この試合で最も得点のにおいを感じたのは、オーリエの撃ったシュートだった。ここでは中央でワンツーからシュートだったが、これも細かいパスでの崩しだった。

正直なところ、オーリエがドハティを控えに追いやるとは思っていなかった。しかし彼は現在非常に好調といえるだろう。この試合でもヴェルナーをほとんど自由にさせることなく、シティ戦ではトーレスとスターリングに仕事をさせないなど守備面での貢献が目立っている。今後も彼の起用が続いていくと私は思っている。

それともう1人、スタメンに議論されることが多い選手がいる。シソコだ。彼は確かにパスやシュートといったものはあまり得意ではないかもしれない。しかし彼の圧倒的なカバー能力というのはこのチームにとって大事な要素だ。

そのカバーというのは、上記でも話したが、サイドバックが上がった位置に入る、カウンターを受けそうな場面でしっかり戻って攻撃を遅らせるといった極めて地味なプレーだ。

役割自体は地味であるが、ある種負けないためには非常に大事なことであり選手といえよう。この試合でもそうだが、勝ち点1でよしとする試合も優勝するうえでは大事である。パスだけで言えばウィンクスの方がうまいのは明らかだろう。しかしモウリーニョがシソコを起用するのは、数字で語れない貢献度を重要視しているからだ。私はシソコがケガしない限りは、リーグにおけるスタメンは今後も続いていくと思っている(大事な場面で2回滑ったのは見逃せないが・・・)。

チェルシーの変化

最後は前後半でチェルシーがどう変化したのかについてだ。チェルシーは前半、ヴェルナーのシュートがオフサイドで取り消されて以降、スパーズにペースを握られていた。しかし後半に入ると、少しずつチェルシーがペースを握るようになっていった。何が変わったのか。

後半からはシエシュがワイドに幅を取るのではなく、中央に少し絞り気味になったことが1つだろう。その幅を取る役割をジェームズが担うことによって、チェルシー右サイドでコバチッチ、シエシュ、ジェームズの三角形が出来上がった。

また、このジェームズを狙うパスというものが増えたように感じた。その理由としては、ジェームズの87kgという体格の良さをいかし、67kgのレギロンに競り勝つことが狙いだったのではなかろうか。そのためか、マウントが少し下がり目に位置して彼にボールを送り込むシーンが印象に残っている。

このジェームズがサイドに出ることによって、スパーズが苦手としているクロスを上げていた。現に後半2分にはエイブラハムがたびたびヘディングでゴールを脅かすかのようなシーンがあった。結局決定力に欠けたが、ランパード監督の狙い通りのプランであったといえるだろう。

この苦手をどうついていくのかというプランの組み立てから見るに、チェルシーは今シーズン優勝争いに入ってくることは間違いないだろう。あとはエイブラハムなのかジルーなのかといった、選手個々をどうマネジメントしてチームをまとめていくのか。これがチェルシーの課題になってくるだろう。いずれにしても、スパーズが優勝を目指すうえでは、チェルシーは意識していく必要がありそうだ。

まとめ

まとめるとこの試合では一進一退の攻防が続いた。互いに決定機をものにできなかったものの、それは互いに良さをつぶしあった結果といえる。個人的には後半アディショナル最後のシーンでロチェルソには思いっきりシュートを撃ってほしかった。それくらいのエゴを出していくことこそ、スパーズがトップになるために必要なことだと思う。次のスパーズの試合は、日本時間金曜日午前2:55からアウェイでLASKとの一戦。続く月曜日はいよいよノースロンドンダービーが控えている。ELもグループステージ突破がかかるだけに、この一週間は目が離せない。

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