リヴァプール vs トッテナム・ホットスパー マッチレポート

サッカー記事

プレミアリーグ第13節、リヴァプールホームで行われたトッテナム・ホットスパーとの一戦は、2-1でリヴァプールの勝利に終わった。

フォーメーション

リヴァプールベンチ

ケレハー、ケイタ、南野、チェンバレン、オリギ、フィリップス、N・ウィリアムズ

トッテナムベンチ

ハート、レギロン↑76、ウィンクス、ロドン、デレ・アリ↑87、ルーカス↑58、エンドンベレ

スコアラー

リヴァプール

26:サラー

90:フィルミーノ(ロバートソン)

トッテナム

33:ソン(ロチェルソ)

試合内容

試合の内容に入る前に、両チームのメンバー選考についてみてみよう。

メンバー選考

リヴァプール

リヴァプールは予想した通りのメンバーだったが、マティップではなくR・ウイリアムズを起用してきたのには驚いた。彼は19歳のアンダー世代のイングランド代表で、チャンピオンズリーグでは出場経験があるものの、プレミアリーグでは初のスタメンデビューとなる。

この若者を起用したのには驚いたが、マティップがベンチに入っていないところを見ると、もしかしたらケガで離脱したのかもしれない。

中盤のワイナルドゥムとジョーンズは、ポジションを入れ替えながら上手くスパーズ陣営を揺さぶっていた。特に面白かったのが、ジョーンズは比較的ホイヴィアのいない方のポジションでプレーする機会が多かったように思えたことだ。狙いとして、サラーやマネがインに絞ったところに入り込むことが決められていたのだろう。

しかしながら、この強度のプレーをするチームが交代なしで最後まで試合を通したことには驚いたが、裏を返せばそれだけスタメンを信頼しており、ベンチには局面を変えることができるほどの選手がいないことを意味するのかもしれない。

トッテナム

トッテナムは前節からエンドンベレとレギロンをそれぞれ、ロチェルソとデイビスに入れ替えた。

そしてフォーメーションを4-2-3-1から4-4-2へ変更し、ソンとケインの2トップ。左にベルフワインで右にシソコという配置だった。中盤は左にホイヴィアで右にロチェルソだった。この2人は失点後ポジションを入れ替えながら戦っていた。

4-4-2に変更してきたのは、リヴァプールの両サイドバックの攻撃参加をケアしたいため、左にベルフワインで右にシソコと攻守にわたって運動量を期待できる選手を起用したのだろう。そのため守備時にはしっかりコーナー付近まで戻って守備していた。

デイビスを起用した意図は、リヴァプールの攻撃をしっかり引いて守備するため。4-4-2で攻撃時にはディフェンダーがあまり攻撃参加しないこと。スパーズがカウンターを仕掛けようとした際に、サイドバックの持ち上がりによって奪われることを避けたく、裏を取られたくなかったからといった理由から、ミスが比較的少なくディフェンス能力がレギロンよりも高いデイビスが選ばれたのではないか。

ゲームの展開

この試合は終始リヴァプールがボールを保持、スパーズがカウンターを狙うといった試合展開が続いた。試合を通してのボール支配率がリヴァプール76%のスパーズ24%、パス本数リヴァプール719本、スパーズ156本という数字からもわかるだろう。

リヴァプールは、基本的に前がかりにプレス、奪われた後すぐにボールを取り返しに行き、GKにまでボールが戻ったとしても1人が追い、周りはパスコースを消しながらフォローするなどゲーゲンプレス。

スパーズは攻撃時も守備時も4-4-2で、守備時はソンとケインが前でカウンターを仕掛ける準備をしつつも要所で守備に参加。ボールをリヴァプールが回しているときは、深い位置まで奪いに行かず、ブロックを形成して守っていた。

そして上記でも述べたが、シソコとベルフワインが両サイドバックが上がってきたらそのマークに付いていた。

前半はこのような流れでリヴァプールが攻守ともに制しており、スパーズを自由にさせることなく33分の得点までスパーズにシュートはなかった。

10分にはスパーズの苦手な右サイドからのセットプレーで、フィルミーノがヘディングシュートを放つもロリスが好セーブ。しかし26分にはサラーが得点。この得点はスパーズが少しやられ気味だった右サイドから崩された。ロバートソンとマネだけでなく、ジョーンズも攻撃参加に加わったことでロチェルソがはがされてしまった。

この失点以降、ジョーンズはホイヴィアのいない方のサイドで、ホイヴィアはジョーンズのいるサイドでプレーするようになった。

ソンの得点は、ロリスがセーブしてロチェルソが前へ運び縦へのスルーパスでソンへ通してゴール。スパーズの最初のシュートが得点となった。

同点となってからも、そのままリヴァプールがボールを保持しスパーズが引いて守るという展開が後半も続いた。

スパーズは後半2度の決定機をベルフワインが作る。しかしながら枠へ飛ばせず結局得点にすることができなかった。

83分にはルーカスが投入されたが、彼の緩慢な守備対応には観ているこちらがイライラするほどだった。そして89分にはフィルミーノがスパーズの右サイドコーナーキックからヘディングでゴールを決めて試合終了。

結局ルーカスの守備対応の甘さと、苦手なセットプレーからの得点にやられてしまった。

この試合のポイント

この試合のポイントを3つに絞ってみていこう。スパーズの交代策、セットプレーの守備対応、リヴァプールの流動性の3つだ。

スパーズの交代策

スパーズはこの試合でリヴァプールと違い3枚の交代枠をすべて使いきった。この交代策が効果的だったのかどうかだ。

この試合は、後半かなり硬直した試合展開で、選手の交代もかなり慎重になったと思われる。リヴァプールが誰1人替えていないのがそれを表しているといっていいだろう。

まずはルーカス。ロチェルソと58分に交代したが、おそらくは停滞気味の攻撃陣へのテコ入れだろう。また、イエローをもらっていたため、2枚目で10人で戦うわけにはいかないと判断したため、後半早めの交代だったのだろう。

しかしながら、攻撃の活性化が進んだわけでもなく、かえってディフェンスに回る時間も増え、おまけにルーカスの守備対応は緩慢なものだった。最も印象に残っているシーンは、83分にルーカスが守備を他人任せにしたところだ。残念ながらこの守備は擁護することはできない。

もしラメラがケガでなければ、ルーカスではなくラメラが起用されていただろう。また、このベンチメンバーならサイドのプレーヤーではなく、エンドンベレを中盤の位置に投入して攻守に貢献してもらっても良かった。この交代策はうまくいかなかったといっていいだろう。

レギロンの交代は、ベルフワインが体力的な問題もあっただろう。このオランダ人は試合を通して攻守にわたって貢献していた。残念ながら2度の決定機を外してしまったが、守備への貢献度は絶大だった。現地のサポーターは彼への評価がかなり厳しいものだが、私は今後も今のメンバーならベルフワインはスタメンだと思う。少なくともこの試合で疲労以外の理由での交代ではなかったと私は見ている。

セットプレーの守備対応

何度も私のブログで書いているが、セットプレーの対応だ。この試合でもスパーズの右サイドからのコーナーキックで2失点目を喫しそれが決勝点となった。

この時の流れは、ダイアーがフィルミーノ、アルデルヴァイレルトがR・ウィリアムズをチェックしていた。しかしダイアーはヘンダーソンに弾き飛ばされてしまい、結局アルデルヴァイレルトがフィルミーノとウィリアムズを見ることになり失点した。

このコーナーキックで気になる点はいくつかある。まずはルーカス。ルーカスは最初、ショートコーナーを警戒しキッカーの近くにいた。しかしショートの可能性が薄くなるとボックス内へふらふらと戻っていった。そしてそのままボールを一切見ることなく最も遠いサイドに位置していたサラーへのマークに付いた。だがマークに付きボールを確認する前にボールが蹴られた。この時サラーへのマークが決められていたのだろうが、ボールを確認しながらであればまた状況は違ったかもしれない。この守備の対応は残念でならない。

そしてダイアーだ。彼もまた周りを確認せずにフィルミーノだけを見てマークに付いていたように見えた。そしてヘンダーソンに弾き飛ばされてフィルミーノをフリーにしてしまった。この対応もフィルミーノをフリーにしてしまったという点で問題である。

このセットプレーでのマークの受け渡しや、連携がどうなっているのか分からないが、いずれにしても何度も書いているように今一度見直すべきだ。

リヴァプールの流動性

最後はリヴァプールの話をしていこう。

リヴァプールは前線3人とインサイドハーフの2人が上手く入れ替わりスパーズ守備陣をかく乱していた。成功した例は1点目だろう。ジョーンズは最初の右インサイドハーフから左へ動き、あえてホイヴィアのいない方へ。そしてシソコとオーリエ、そしてロチェルのマークを剥がしてサラーへと繋いだ。

またそれ以外にも、サラーがインへ絞ってその外をジョーンズが入ることで、スパーズよりも数的有利を作りだした。

スパーズはサイドをサイドバックとサイドハーフが戻ることで、リヴァプールのサイドバックとウィングのケアをした。しかし、インサイドハーフが外へ回ると、今度はスパーズは人数が足りずボランチが釣りだされるようになる。すると中盤に間が空き、そこにウィングが入ってくることでピンチを招いた。リヴァプールのサイドはカットインしてシュートの形が得意なことから、リヴァプールのシュート本数が17本もあることがそれを表しているだろう。

この展開をリヴァプールのクロップは読んでいた可能性が高く、戸惑うことなく試合をコントロールできたのではないだろうか。ケガ人が続出している中でこのような流動的な、そして得点を奪いきる力を持っているのはさすが昨シーズンの王者といったところか。

次の試合

スパーズの次の対戦相手は、日本時間12/20の23:15キックオフ。会場はトッテナム・ホットスパースタジアムでレスター・シティとの試合となる。

レスターは現在4位。勝ち点差はスパーズと1差の24.リヴァプールに負けたことで首位との差が3と開き、ここでの勝ち点を落とすことになると厳しい状況となる。このレスターとの試合はホームなだけに勝ち点3は欲しいところ。しかしロンドンは再びCOVID-19の感染拡大により無観客での試合となる。厳しい状況が続くが、応援していきたい。

リヴァプールとの試合の敗戦は、決定期さえ決めていれば勝った試合だったかもしれない。しかし、アンフィールドで9年も勝利していないチームが勝つのはやはり難しかったか。この試合で出でた課題を見逃すことなく修正していってもらいたいものだ。

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