21-22シーズンプレミアリーグ第8節、ニューカッスル・ユナイテッドホームで行われたトッテナム・ホットスパーの一戦は、2-3でスパーズが勝利をおさめた。
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試合詳細
まずは両チームのフォーメーションを見ていこう。
フォーメーション

ニューカッスルベンチ
ジレスピー、シェアー、↑60シェルビー↓83、J・ルイス、ヘンドリック、フェルナンデス、↑77フレイザー、↑77マーフィー、ゲイル
スパーズベンチ
ゴリーニ、サンチェス、ウィンクス、ブライアン・ヒル、ロチェルソ、デレ・アリ、ベルフワイン、タンガンガ、デイビス
スコアラー
2:ウィルソン(マンキージョ)
89:OG(ダイアー)
17:エンドンベレ(レギロン)
22:ケイン(ホイヴィア)
45+4:ソン・フンミン(ケイン)
メンバー選考
両チームのメンバ選考についてみていこう。
ニューカッスル・ユナイテッド
ニューカッスル・ユナイテッドは4-1-4-1を選択。サン=マキシマンをサイドに置くことで、スパーズの手薄になりやすいサイドバックを狙う。
反対サイドにジョエリントンがいることで、サン=マキシマンサイドから作った攻撃でクロスボールが入ってきたときに、より人数をかけて中央に飛び込む狙いがあるように見える。
ロングスタッフがアンカーに入ったのは、後ろからのボールを前へ供給する狙いがあるだろう。理想はシェルビーだが、ケガ明けのためベンチからのスタートで機会をうかがうといった感じか。
トッテナム・ホットスパー
スパーズは前節と同じメンバーで挑んだ。このことからも、ヌーノにとって各ポジションの選手たちのファーストチョイスは決まったように思う。
とはいえ相手サイドにサン=マキシマンがいる中、守備的なタンガンガではなくエメルソンを選んだのは、より攻撃的に前がかりに仕掛けていく狙いがあるのだろう。
そしてニューカッスル・ユナイテッドは前節の戦いから見ても、寄せがあまく、中盤と前線が孤立、フォローが少なかったりしたので、なるべき前からボール奪取を狙える選手たちを選んだように思う。
とはいえ、ロメロとエメルソンに関しては、南米から帰国してすぐのゲームだったので、そこのコンディショニングにやや不安はあった。
試合内容
試合はニューカッスルに新オーナーが誕生したことうけて、セントジェームズパークは大盛り上がりの異様な雰囲気に包まれてキックオフ。
するとニューカッスルはいきなり2分に先制。サイドチェンジからサン=マキシマン→まんきと繋ぎ最後はウィルソンが詰めてゴールを決めた。これで会場は大盛り上がり、新オーナーも大盛り上がりと、スパーズにとってより劣勢な環境に。
しかし会場の雰囲気にのみ込まれることなく、スパーズは徐々に自分たちのペースを取り戻す。そして17分にダイアーからのロングボールをレギロンがサイドで見事なトラップで受け、エンドンベレへとパス。これを冷静にコースを狙ってゴールを決め1-1に。
スパーズはここから波に乗り22分。ホイヴィアの1本のロングボールにケインが飛び出しオフサイドギリギリでループシュートを決める。VARチェックが入ったがゴールインとなり今シーズンのケインに待望の初ゴールが生まれた。
しかし試合途中にニューカッスルサポーターの様態が急変。いち早くレギロンがこれに気が付き、ダイアーがメディカルスタッフを呼びに行く緊急事態に。幸いにもサポーターの命に別状はなかったが、一時試合が中断する事態に。
中断明けの前半アディショナルタイム、ルーカスが突破しケインへのスルーパス、ケインがこれを中央に折り返し、ソン・フンミンが詰めて1-3で突き放すことに成功。昨シーズン多くのゴールを奪った「ゴールデンコンビ」がここにきてようやく復活した。
後半のスパーズがペースを握る。ニューカッスルはシェルビーを投入するも、そのシェルビーが退場してしまうアクシデントなどがあり、うまくいかない時間が続いた。とはいえ89分にフリーキックからダイアーがオウンゴールを献上し2-3に迫るもニューカッスルの反撃はここまで。
試合は結局2-3でアウェイスパーズが勝利し2連勝を飾った。
試合のポイント
この試合のポイントは3つ。エンドンベレが90分間を通してボール保持、プレッシング等のタスクをこなせたこと。ニューカッスルのプレスが甘過ぎたこと。ニューカッスルが全体的に守備時に前と後ろが連動していなかったことだ。
また、前節のレポートで確実に得点を取ると書いたように、ケインがゴールを決めてくれたのは非常にうれしかった。

エンドンベレ
まずは選手に注目したい。この試合、サポーターを助けたレギロンは素晴らしかった。2点の起点になったホイヴィアのロングボールの精度、パスセンスは素晴らしかった。
それ以上に、エンドンベレが90分間起用できるようになったのは大きな収穫ではないだろうか。
この試合のエンドンベレは、後ろに戻ってレギロンだったりのディフェンダーのフォローに入り、ボールを前に運ぶ助けをする、前線ではプレスをかけるファーストディフェンダーの役割もあったりと、トップ下にもかかわらず攻守にわたって貢献しているように見えた。
そして同点となるゴールを決め、攻撃のセンスもみせつけた。
まずこの試合のスパーズにとってのポイントは、エンドンベレの活躍といえるのではないだろうか。あとは毎試合パフォーマンスレベルをおとすことなく続けてほしい。
ニューカッスルのプレッシング
次に、ニューカッスルのプレッシングについてだ。
この試合で特に気になったのが、スパーズの選手がボールを持った際に寄せが甘く簡単にロングボールを蹴らせてしまっていたことだ。スパーズはパスでつなぐチームというより、相手ディフェンダーの裏にどれだけ質の高いボールを供給しソンやケインが走り込めるかといった裏を狙うことが多いチームだ。
しかしボールホルダーにはおろか、ボールを受ける選手に対してもマークが付き切れておらず、容易にフリーにさせていたシーンがあった。印象的なのはやはり2点目のケインのゴールだ。
ケインに対してのマークは比較的厳しくなく、パスの出し手ホイヴィアに対してもパスを簡単に供給できるほどの時間を与えていた。ニューカッスルのプレッシングについては、問題であったと言わざる得なく、逆にスパーズにとっては好都合だった。
ニューカッスルの守備時の連動
最後はこちらもニューカッスルの守備に関してだが、前線と後ろが連動できておらず間延びしていたことだ。
レギロンとダイアーをうまくサイドに追いやったものの、パスやエンドンベレのフォローでかわされてしまった場合に、そのあとニューカッスルの中盤の選手たちが前線に連動できておらず間延びし簡単に前線にパスを通されてしまうシーンがたびたび見られた。
前節からも気になっていたところではあるが、やはりこれだけ間延びしてしまうと、スパーズの中盤の選手や降りてきたケインがフリーでボールを受けやすく、そこからチャンスへつなげることができてしまう。
サン=マキシマンあたりが追いかけてボールを奪ったシーンはそこからチャンスになっていたが、奪いきれない場合はニューカッスルにとって自分の首を絞めるプレッシングになっていた。
今後の課題点
勝利こそしたものの、スパーズにとって課題はあった試合だった。今回は1つだけ見ていきたい。
サイドでの守備
1つはサイドをテンポよく替えられた時の逆サイドにおける守備だ。
この試合の1失点目となったシーンでは、サン=マキシマンに対してレギロン1人、そして後ろから追い越す動きを見せていたマンキージョに対しては誰もつくことなく、2vs1の形になった。そしてクロスを入れられてゴールを決められた。
このシーンに関しては、クロス対応が悪かった訳ではないように思う。ボールは速く、そのボールに対してウィルソンは背後からスピーディにボールに飛び込んでいたため、見えないダイアーには厳しい。
かといってレギロンは攻めれるわけではなく、サン=マキシマンの対応に追われていた状況では、マンキージョに付き切りクロスを阻止するのは難しい。
そのため、この守備対応は課題であると思う。解決するには、サイドを代えられた時にどれだけスパーズの守備陣形も逆サイドに速くシフトできるか。そして後ろから追い越してくる選手にはウイングが付くのか、ボランチが付きに行くのか。
このスピーディな攻撃に対してどのような対策をするのかは、今後のチームを見ていきたい。
次の試合
スパーズの次の試合は、10月22日1時45分からカンファレンスリーグでアウェイの地でフィテッセとの対戦。10月24日22時にはアウェイでウエストハムとの対戦だ。
ウエストハムには昨シーズン勝利なし。この状態を打破して勝利し上を目指したいものだ。
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