クリスタル・パレス vs トッテナム・ホットスパー マッチレポート

サッカー記事

プレミアリーグ第12節、クリスタル・パレスとトッテナム・ホットスパーの一戦は、1-1でドローに終わった。

フォーメーション

クリスタル・パレスベンチ

バートランド、ワード、トムキンス、リーデヴァルド↑73、タウンゼン↑89、アイエウ、バチュアイ

トッテナムベンチ

ハート、ロドン、デイビス↑84、ロチェルソ↑66、デレ・アリ↑84、ルーカス

スコアラー

クリスタル・パレス

81:シュラップ

トッテナム

23:ケイン(ソン)

試合内容

メンバー選考

クリスタル・パレス

クリスタル・パレスは、前節と変更なしで挑んだ。その前節はプレミアリーグにおけるクラブ史上初の1試合に5得点を記録しているため、このメンバー選考はうなずける。

ベンテケが前節初スタメンだったが、この試合でもスタメンで起用された。前節は2ゴール。ザハも2ゴール。この2トップがスパーズ陣営を脅かした。

トッテナム・ホットスパー

トッテナムは、前節アーセナル戦からロチェルソとエンドンベレが入れ替わったのみで、他10人は変更なし。

ミッドウィークのELからは、10人入れ替え休養もパレス同様にあった。

負傷の心配があったオーリエは復帰。しかしながらこのメンバー選考には驚いた。8節のウエストブロム戦同様に、パレスが引いて守ってくる展開が予想されていたため、クロスがオーリエよりも精度のあるドハティが選ばれるかと思っていたからだ。これに関しては、あとで話そう。

ベンチメンバーを見てみると、デレ・アリがプレミアリーグでは第4節マンチェスター・ユナイテッド戦以来のベンチ入りを果たした。

しかし代わってベイルとヴィニシウスがメンバー外となった。

ゲーム展開

この試合は、パレスはあまり前がかりにはいかず、守備時も4-4-2で陣形を崩さずきれいに保ちながらスパーズにボールを持たせていた。

対するスパーズは、センターライン付近からボールホルダーに対してプレッシャーに行き、ショートカウンターを狙っていくスタイルだった。また、自陣に攻め込まれた場合でも、鋭いカウンターを狙う姿勢を崩さないでいた。9分のアルデルヴァイレルト→ケイン→ソンの流れは、手数をかけず攻め込むスパーズのここ最近の典型的な形といえるだろう。

前半は、23分にケインがゴールを決め、それ以降はどちらかというとスパーズのペースが続いた。この時間に追加点を手にすることができなかったことが、後々響いてきた。

後半からは、パレスは前線にザハ、ベンテケの2枚を残してロングカウンターを狙ってきたように思う。まずはベンテケを狙ってロングボールで競ってもらうという形が印象的だった。そしてベンテケもそれに応えるように、ほとんどの競り合いで勝利していた。

また、シュラップがCBとサイドバックの間にポジションを取る、そのレギロンが抜けたところの穴をねらっていた。後半はパレスの狙いがうまくいった印象。

スパーズは後半はほとんどボールを保持することができなかった。また、セットプレーやクロスボールに対して競り負けるシーンがたびたび見られた。

失点した81分もFKからの失点だったが、その前の78、79分のシーンでは、セットプレーからベンテケが競り勝ちピンチを招いていた。このあたりから非常に怪しい雰囲気が漂っていたが、やはりセットプレーの流れから失点してしまった。

そしてアディショナルタイムには、ダイアーが素晴らしいフリーキックを見せたものの、GKグアイタがスーパーセーブをみせた。そして試合は終了。

この試合のポイント

この試合のポイントを3つに絞って話していこう。スパーズの選手層とメンバー選考、スパーズのセットプレーの脆さとディフェンス陣のミス、パレスの徹底したベンテケ狙いとグアイタの好セーブの3つだ。

スパーズの選手層とメンバー選考

まずこの試合で私が予想していたのは、オーリエではなくドハティが右サイドバックに入ると予想していた。その理由として、ドハティはオーリエよりもクロスの精度が高く、引いた相手に対してさまざまなバリエーションで攻め込む形を作れると思っているからだ。

現にウエストブロム戦でも、ドハティのアーリークロスからケインがヘディングで決めて1-0で勝利をおさめた。それ以外にも、インナーラップも織り交ぜ攻撃参加するなど、引いた相手に対して効果的な上りをしていた。

しかしこの試合のオーリエは、いささか単純すぎたといってもいいかもしれない。ゆえに引いた相手に対して動揺させることができず抑え込まれたように思う。

オーリエは、単純なデュエルを得意としているのかもしれない。ゆえにビッグ6との対戦では、デブライネやスターリングに仕事をさせないことを徹底しており、上手く抑えることができていた。1vs1を抑えるというシンプルなタスクならば、オーリエの起用は素晴らしい結果をもたらすだろう。

しかし、引いて守る相手には、アイディアが乏しく単純なクロスで終わってしまうため、相手も守りやすいのだろう。せっかくの選手層なのだから、ドハティとオーリエをうまく使い分けていく必要があるとこの試合で実感した。

また、選手層といえば、ボランチのホイヴィアとシソコのポジションに関しても気になった。

この試合のように、シソコがイエローをもらってしまった場合、フィジカルがあり、強度がある守備ができる選手がベンチにいないことが気になる。ウィンクスもこのポジションの選手だが、彼はシソコやホイヴィアとは異なるタイプのプレイヤーであり、守備に重きを置く場合に途中で投入されるような選手ではない。

では、このポジションは補強するべきなのかといわれると、既存の戦力でやりくりするにはいささか厳しいように感じる。現時点でできることは、私はダイアーを一列前に上げて、この試合の場合だとシソコをベンチのCBに交代させることが現時点で可能な得策なように思う。

もしくは、デレ・アリをこのポジションに入れても良いかもしれない。この試合で彼は投入直後にパレスのカウンターを防いでいた。このシーンだけで判断するのは時期尚早に思えるが、彼のディフェンス能力を見込んでボランチとしてプレーさせれば、さらなるステップアップにつながる可能性があるだろう。攻撃能力も申し分なく、守備能力も上がれば、私はデレ・アリのこの起用方法を推薦したい。

スパーズのセットプレーの脆さとディフェンス陣のミス

この試合で、ダイアーとレギロンが精彩を欠いていたように思う。

シソコがイエローをもらってしまったシーンは、もともとダイアーの良く分からない縦パスがミスとなり相手に取られ、結果的にエリア手前でシソコがタックルをしてピンチを防いだ。

この試合でも、他に何度かロングパスの精度が高くなく相手に簡単にカットされるシーンがあった。この試合では特にそのミスが多く感じられ、結果として後半にスパーズがボールを保持する時間をなかなか作ることができなかったのかもしれない。

確かにダイアーの縦パスは、時として一気に攻め上がるチャンスをくれる。しかしながら、安易なパスミスは自分たちの首を絞めることに繋がりかねない。ここまでクリーンシートを積み重ねてきたCBコンビであり、決して守備力が劣っている選手ではないだけに、今後のパスの精度の改善に期待したいところ。

レギロンはこの試合で少し疲労があったように思う。ミッドウィークのELでは途中交代で退いたものの、ここ最近のリーグ戦ではスタメンフル出場が続いていた。またここからリヴァプール、レスターとポイントを落としたくない相手との連戦が続く。

とはいえ、レギロンを欠かすわけにもいかない。このスピードを武器にリヴァプールの強力な前線を抑え込んでほしいが、ケガにだけは注意してほしい。できることなら、デイビスではなく、もう1人サイドバックを獲得してもいいかもしれない。

さて、話を試合に戻そう。この試合で再びセットプレーから得点を許してしまった。

スパーズからみて右サイドからのFKになるが、エヴァートン、ニューカッスル、ウエストハムとすべてこのサイドからのセットプレーにおけるクロスボールだった。

今回の場合は、こぼれ球を押し込まれた形になるが、似たような形の失点が続いているだけに、この失点は悔やまれる。

また、この失点の直前に2回ほどCKからベンテケのヘディングによるピンチを招いていた。このシーンも相まって、よりベンテケへの警戒心を高めマークを厳しくしたことがこぼれ球の処理が一瞬遅くなった要因かもしれない。ベンテケのプレーに関しては、下記で追及しよう。

いずれにしても、同じような形からの失点が相次いでいるため、何度も話しているが改善の必要があるだろう。

パレスの徹底したベンテケ狙いとグアイタ

では、パレスについてもみていこう。パレスは前半うまくいかなかったところを後半に上手く建て直した印象をうけた。

それは、失点によりある程度前がかりにならざる得なかったからかもしれないが、それでも後半のパレスはスパーズを自由にさせなかったことは評価できる。

その後半からは、ベンテケとザハの2枚を残して守備を行い、ロングボールでスパーズDFの裏にザハを走らせることや、ベンテケを狙ったロングボールと攻撃の起点をこの2人に当てることを徹底していた。

そのためか、ザハは得意な形でエリア内でシュートを撃つこともでき、ベンテケはエリア内でヘディングシュートや、パレスの後ろからのロングボールの競り合いに勝利して攻撃の起点にしていた。

その徹底した狙いが、スパーズにとって今シーズン最も嫌な形だったといえる。

スパーズは今シーズン、ボールを保持するチームとの対戦ではカウンターを狙いやすく勝ち点を稼いでいるが、反対にカウンターを狙ってくるチームに対しては勝ち点を取りこぼしているのが、その一例といえる。

引いてくる相手に対して、どのように攻略していくのかは今後優勝を目指すうえでは大事な要因になってくるだろう。

とはいえこの試合では、クリスタル・パレスのGKグアイタのスーパーセーブがあったからこそ得点が1のみとなってしまったといえるだろう。

前半にはエンドンベレのボレーをセーブ、ケインのブレ球こそ止めることはできなかった。しかしながら、後半にはケインのゴールから4m以内の位置でのヘディングシュートを防ぎ、アディショナルタイムにはダイアーの素晴らしいフリーキックを防いだ。

彼でなければ、スパーズは4得点は稼げたといっていいだろう。それだけこの試合のグアイタは素晴らしかった。

次の試合

トッテナム・ホットスパーの次の対戦相手は、日本時間12/17の早朝5時からキックオフのリヴァプールだ。アンフィールドで行われるこのアウェイでの一戦は、1位2位直接対決となり注目が集まる。

続く試合は12/20にホームでレスター。12/24にカラバオカップのアウェイでストークと続く。再び連戦が続いていく中で、勝ち点をいかに稼いでいくか。そしてトーナメントを進めていくのか観ていきたい。

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