トッテナム・ホットスパー vs マンチェスター・シティ マッチレポート

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代表ウィーク明けのトッテナム・ホットスパーとマンチェスター・シティの一戦は、トッテナム・ホットスパーが2-0で勝利を飾り、これでスパーズは1年9か月ぶりの4連勝となり、暫定1位に躍り出た。

トッテナムベンチ

ハート、ロドン↑81、デイビス、ロチェルソ↑65、ルーカス↑73、ヴィニシウス

マンチェスター・シティベンチ

ステーフェン、ストーンズ、ガルシア、ギュンドアン、スターリング↑72、アグエロ、フォーデン↑72

スコアラー

トッテナム・ホットスパー

5:ソン・フンミン(エンドンベレ)

65:ロチェルソ(ケイン)

この試合は終始、シティがボールを保持して、スパーズが構えて受けてカウンターを狙いに行くといった試合展開だった。スパーズはシティと同じ土俵に立つのではなく、手数の少ない攻撃で得点を狙いにいった。そして見事にカウンターが決まって勝利した。この試合のポイントを3つに絞ってみていこう。スパーズのマークの受け渡しとディフェンスの積極性、手数の少ない攻撃、シティの連動性の3つだ。

マークの受け渡しとディフェンスの積極性

スパーズはこの試合でディフェンス陣の守備時の集中力というものが、今シーズンの今までのどの試合よりも際立っていた。常にシティ攻撃陣にスペースを与えないようにコンパクトな守備を意識し、スペースを与えなかった。また、スパーズの攻撃時においても常に相手のカウンターを警戒していた。特にサイドバックが上がりボールを奪われた際には、通常であればそのサイドに広大なスペースが生まれてカウンターを受けてしまいやすい。しかしながらそのスペースを埋めるために、右ならシソコがカバーに入り、左ならホイヴィアがカバーに入っていた。また、ホイヴィアはこの試合におけるタスクの1つにデブライネの密着マークを指示されていたように思う。だが主に右サイドでボールを持つことが多かったデブライネに対してサイドに流れていくデブライネにマークを付きすぎると、中盤が空き逆サイドからの展開にやられやすくなってしまう。逆サイドに展開された場合には、左サイドバックのレギロンにマークを上手く受け渡すことによって、中盤にスペースを与えることなくデブライネを封じ込めることに成功した。

また、マークの受け渡しだけでなく、ボールを奪いに行く積極性というものは今までになく良いものだった。特に49分のダイアーがボールをカットしに行ったシーン。結果的にファールになってしまったものの、相手の攻撃の芽をつぶすだけでなく、そこでボールを奪いきることができればカウンターを仕掛けることも可能だった。ダイアーはどちらかというとロングボールで後ろを狙われるよりも前に出てボールを奪う能力が高い選手のように思う。もし冬にCBの獲得を狙ったりするのであれば、ダイアーの苦手な後ろのスペースをカバーできる選手を獲得するべきかもしれない。

そしてディフェンダーの積極性は、守備時だけでなく攻撃にも垣間見れた。65分のロチェルソのゴールは、アルデルヴァイレルトの縦パスから生まれたものだった。常にどのタイミングでも攻撃のスイッチを入れる積極性が、この得点を生んだように思う。相手のパスミスを単純にクリアするのではなく、攻撃につなげる意識を感じた。

手数の少ない攻撃

スパーズはこの試合で特筆すべき点は、ディフェンスの改善だけでなく、今シーズン続けて結果を出している手数の少ない攻撃にあるだろう。この試合でもゴールシーンでは、最初の5分ソン・フンミンのゴールが、ホイヴィアのリスタートからわずかに6タッチ。2点目の65分ロチェルソのゴールは、ボールを奪い縦パスを入れたアルデルヴァイレルトのパスからわずかに8タッチ。たったこれだけのタッチ数でゴールを奪いきったことが、スパーズの集中力の高さが物語っているだろう。またゴールにこそならなかったが、12分のオフサイドでゴールが取り消されたシーン。これはボールを奪ったレギロンからケインがシュートを撃つまで全員がボールにタッチしてつなげていた。ここでは一度ロリスにボールが戻ったが、エンドンベレが下がってボールを受けに行き、ホイヴィアがオーリエにパスをつなぐあたりが素早い攻撃に移るスイッチだったといえる。

手数の少ない攻撃へのスイッチは、観ているとケインかエンドンベレが下がってボールを受けに行くことがスイッチではないかと思う。彼らにボールが入るとやはりどうしてもCBあたりがついていかざるを得なくなり、その空いた後ろのスペースにサイドのソン・フンミンがカットインして入っていた。ソン・フンミンが今回の試合で右サイドがスタートポジションだった狙いは、2つあるだろう。1つはエンドンベレとケインが右利きであり、後ろに下がった際に半身の状態で縦へのスルーパスを狙いやすくなるから。もう1つは単純にカンセロよりもスピードのあるウォーカーとソン・フンミンのマッチアップを避けたかったからだと私は思う。現にベルフワインは基本的に左サイドワイドに張ることによって、ウォーカーが中に絞りにくくしてCBのフォローをさせにくくしていたように思う。スパーズの左サイドでは、スピードに自信のあるウォーカーと同じ土俵での勝負は避けて引き付けることが、モウリーニョの狙いだったように思う。

シティの連動性

この試合で気になったのは、シティの攻撃陣に今までの迫力があまり感じられなかったことだ。唯一怖かったといえる選手はやはりケビン・デブライネで、11分のパスなどたった1本のパスでゴールを狙うことができる怖さを感じたが、それ以外の選手は差し詰め脅威ではなかった。特に気になったのが、デブライネ以外の選手のオフ・ザ・ボールの動きが活発でなかった点だ。いつものようにゴールエリアとペナルティエリアの間のハーフスペースに走り込む動きが少なく、足元足元で受けようとする印象を受けた。そのため、デブライネはボールを持ってもパスを出さずにシュートまで運ぶシーンもたびたび見られた。この攻撃スタイルだと、スパーズとしては非常に守りやすかったように思う。理由は簡単で後ろのケアが苦手だが、1vs1や前への飛び出しは上手いダイアーがCBだったからだ。やはりシティとしては、裏への抜けだしがうまいアグエロや、局面を打開できるスターリングがケガ明けで本調子ではなかった点が悔やまれるところだろう。

次節のチェルシー戦に向けて

次の試合は日本時間11/27早朝5時からUEFAヨーロッパリーグでルドゴレツとの一戦。その次はいよいよロンドンダービーで日本時間11/30の1:30からキックオフ。チェルシーは今シーズンセットプレーで9得点とプレミアリーグ最多。対してスパーズはセットプレーからの失点が多い印象を受ける。相性としてはあまり良いものではない。しかしながら、リーグカップではPK戦になったとはいえケインとソンなしで勝利しているなど明るい内容だったともいえる。スパーズはセットプレー時の守備をどれだけ改善できているのかが勝利のカギともいえる。

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