20-21シーズンプレミアリーグ第37節、トッテナム・ホットスパーとアストン・ヴィラの一戦は、1-2でアストン・ヴィラの勝利に終わった。
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試合詳細
フォーメーション

スパーズベンチ
ハート、↑83ドハティ、サンチェス、↑72ベイル、ラメラ、ロチェルソ、オーリエ、ルーカス、↑74エンドンベレ
ヴィラベンチ
ステアー、テイラー、↑73D・ルイス、ウェズレイ、バークリー、エルモハマディ、ラムジー、↑90フィロジーン=ビラーズ、↑89シュックエメカ
スコアラー
トッテナム・ホットスパー
8:ベルフワイン
アストン・ヴィラ
20:OG(レギロン)
39:ワトキンス
メンバー選考
まずは両チームのメンバー選考を見ていこう。
トッテナム・ホットスパー
スパーズはこの試合で前節から2枚の変更。ロチェルソをウィンクスに、ベイルをベルフワインに変更して挑んだ。
意図としては、ターンオーバーを踏まえての変更、そしてスパーズの右サイドの守備力を強化する狙いがあったように思う。理由としてグリーリッシュは中央がスタートポジションであるものの、ヴィラから見て左サイドに流れて攻撃を組み立てることが多く、その際に数的不利になりやすいところをベルフワインでカバーする狙いがあったように思う。
アストン・ヴィラ
ヴィラは敗れた前節のクリスタル・パレス戦から3人を変更。ミングス、ナカンバ、そしてグリーリッシュがスタメンに入った。
意図としては、グリーリッシュを投入することで、そこにマークは集中しやすく、中央から流れてプレーしそこに中盤からナカンバやマクギーンが入り込んで中央にも人数をかけて攻撃していく算段ではないか。
また、ここのCB2人は両方とも左利きという大変珍しいコンビだ。そしてどちらも対人に強いため、ケインにしっかりマークを付けて自由にさせないという意図がうかがえた。マクギーンが飛び出していったスペースをいかに勇気をもって前へ飛び出してケインへのパスを封じるのかというところに重きを置いているといっていいだろう。
試合詳細
試合はどちらも比較的前からプレスをかけていき、ショートカウンターからゴールを狙っていこうとする意図がうかがえた。
そんな中スパーズは開始8分にいきなり先制。レギロンのヘディングのボールを処理し損ねたナカンバがボールロストし、それを見逃さなかったベルフワインがペナルティエリア手前で奪うと強烈なミドルシュートでゴールを決めた。ベルフワイン自身これが今シーズン初ゴールとなった。
しかし12分後にスパーズはオウンゴールで失点。20分にスパーズの右サイドからのクロスボールをレギロンが利き足とは反対の右足でクリアを試みたものの、これが上手くヒットせずまさかの自軍ゴールへ吸い込まれゴール。スパーズはここからやや劣勢に。
さらに39分、レギロンが自軍深くに追い込まれ苦し紛れのパスをカットされると、これをワトキンスが運び冷静にゴールを決める。これで1-2とし、ヴィラが逆転に成功。
後半に入ると、ベルフワインに立て続けに2本ビッグチャンスが訪れるも、ヴィラのゴールキーパーマルティネスがビッグセーブで死守。そしてベイルやエンドンベレを投入して攻撃面へのテコ入れを図るも結局追いつくことができず1-2でスパーズは逆転負けを喫した。
試合のポイント
この試合は、まるで今シーズンのスパーズの試合全てを詰め込んだかのような一戦だった。先制点を奪取し幸先の良いスタートを決めるも、自分たちのミスにより立て続けに失点し、最終的に惜しいチャンスを作るも決めきることができずに敗戦。1位だったシーズン序盤も気がつけばELすら危うい状況。試合とシーズンの両方を象徴していたヴィラとの一戦だった。
この試合で私が気になったのは、やはりミスの場面だ。1失点目のレギロンは、完全に個人のミスだが、2失点目のパスミスに関しては、確かにレギロンにパスを出すことができるタイミングがあったのは事実だ。しかし周りのフォローを含めチーム全体のミスだったのではないか。今シーズンのスパーズが自軍から前へパスで崩すことが難しい要因がここに詰まっているように思う。



ヴィラのプレッシングのかけ方は、お手本のような動きだった。レギロンにボールが渡った際にはまず彼の左足側を切るようにトラオレが動いて縦へのパスコースを消す。そしてワトキンスとマクギーンが寄せることで中央へのパスコースを限定させる、もしくはパスコースを切る動きをした。スカウティングが見事だったといえる。
私が気になった点が2つか。①レギロンの縦には誰もいないのか。②アルデルヴァイレルトとタンガンガのポジショニング。③レギロンのプレー選択
①この縦のポジションはソン・フンミンがいる。彼のタスクはメインがCBからの裏へのボールに走り込むことなのだろうが、この場面ではコンサよりもスパーズ陣内に降りてきてボールを受けてほしかったというのが本音だ。
②この2人のポジショニングに関しては、少々間延びしている印象を受けた。確かに攻撃時はワイドに広がって幅を取るのがセオリーだ。しかしかなりこの場面ではレギロンが追い込まれており、攻撃へつなげるよりもリスクの方が大きかった。というのも、仮にレギロンに渡った場面でウィンクスにボールを渡せたとしても、そこからは詰んでいたように思う。ボールの受け方次第ではあるが、ワトキンスとマクギーンがプレッシングに行き、繋ぐのはかなり厳しい状況に思う。そしてこの場面でロリスへのパスは非常にリスキーだ。
ともすれば、アルデルヴァイレルトがもう少し中央によってボールを受けに行くべきだった。そしてそれに連動する形でタンガンガも中央に絞ってくるのが私は理想に思う。そうすればボールをロストしてもアルデルヴァイレルトがワトキンスに寄せるスピードがもう少し速くなりゴールを防げた可能性もある。また、アルデルヴァイレルトが中央に寄ることで、ダイアーももう少しレギロンの後ろで構えることができ、最悪ロングボールで前へ飛ばしてリセットができたはずだ。
③今回のレギロンのプレー選択は、おそらくオウンゴールしたことによる自信の消失が招いたものだ。今までであればここで縦へ突破を仕掛けていただろう。しかしオウンゴールしたことでミスを避けるようになり、結果的にそれがさらに悪い結果を招いてしまった。このミスした選手に対して誰がどのような声掛けを行ったのかは不明だが、ここの周りの選手の振る舞いが今のスパーズを体現しているのではないか。チームを引っ張っていける選手が必要だと感じた。
いずれにしても、この失点に関しては、レギロンのプレー選択のミスもあるが、周りのサポートやフォローといったオフ・ザ・ボールの動きの質も関係しているように感じた。攻撃につなげることも大事ではあるが、もう少しリスクマネジメントを考慮しながらポジション取りをしてほしかった。
次の対戦相手
いよいよ次の試合が今シーズンの最後の試合。プレミアリーグ第38節でレスター・シティホームの仕合。キックオフ時間は全試合同時キックオフの日本時間5月24日0時から。他会場次第ではあるが、この試合でレスターはCL圏が、スパーズはEL出場権がかかっている。どちらのチームも勝利が絶対条件となる一戦だ。
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