トッテナム・ホットスパー vs エヴァートン レポート

トッテナム・ホットスパー

トッテナム・ホットスパーとエヴァートンの開幕戦は、0-1でエヴァートンの勝利に終わった。

トッテナム・ホットスパー

FW:ケイン

MF:ソン デレ・アリ↓45 ルーカス

  ホイヴィア ウィンクス↓60

DF:デイビス ダイア- アルデルヴァイレルト ドハティ↓75

GK:ロリス

ベンチ:ハート、サンチェス、ラメラ、シソコ↑45、ベルフワイン↑60、オーリエ、エンドンベレ↑75

エヴァートン

FW:リシャリソン カルヴァート=ルーウィン↓88 ハメス↓90+1

MF:ゴメス↓63 アラン デュクレ

DF:ディニュ キーン ミナ コールマン

GK:ピックフォード

ベンチ:ジョアン、ケニー、シグルズソン↑63、ウォルコット、ベルナルジ、デイビス↑90+1、ケーン↑88

スコアラー

エヴァートン

55:カルヴァート=ルーウィン(ディニュ)FK

トッテナム・ホットスパーにとっては課題。エヴァートンにとっては明るい光と希望がみえた試合だった。

入りは両チームとも前線からプレスを仕掛ける展開だった。スパーズはエヴァートンCBがボールを保持した時にはプレスに行かず、サイドにボールが渡った瞬間にワイドの選手が詰め寄り選択肢を減らしミスを誘う方法。エヴァートンはCBにも軽く寄せプレッシャーをかけつつ、中盤の選手も連動してパスコースを消しながらミスを誘うなど細かい部分では異なっていたが、両チーム入りは積極的に前から捕まえようとしていた。どちらも引くことなく攻撃していたが、より決定機の多かったのはスパーズだろう。ドハティのシュートとデレ・アリのシュートはピックフォードのセーブがなければ入っていた。

後半に入ってどちらもにらみ合いが続き、カウンターを仕掛ける場面あったが、エヴァートンのフリーキックからの得点によって試合の流れは変化した。エヴァートンは無理して前に行くことなくしっかりブロックを形成しつつカウンター狙いに切り替えた。こうなるとスパーズは昨シーズンからの課題である引かれた相手に対しての攻撃だ。残念ながら今日の試合では、ファイナルサードにおけるアイディアがなかったといっていいかもしれない。結局試合は0-1で終了。1失点のみに抑えることができたのは、リシャリソンがシュートを外しまくったからといっていいだろう。スパーズは開幕スタートに失敗した。

この試合を通しての選手個々や交代など細かい部分を見ていこう。

まずはスパーズから。失点のシーンはアルデルヴァイレルトとダイアーの間に入り込んだカルヴァート=ルーウィンのゴールによるものだった。CBの対応に問題があったのではないかとの話も出ているが、これはFWの動きをほめるべきだ。まず、最も警戒しなければならない選手がミナで身長195cm。次にキーンで191cm。ここをCB2人はケアしつつ他の選手をゾーンで守っていくスタイルだったように思う。そしてキックの瞬間にミナはシソコがブロックするが、キーンはダイアーをファーへ引き付け、ニアのリシャリソンがアルデルヴァイレルトを引き付け、そのギャップにカルヴァート=ルーウィンが走り込み一瞬フリーになりヘディングでゴール。エヴァートンはこの形をかなり練習しているように感じた。しいていうなら、リシャリソンにマークしていたように思われるケインがマークを受け渡すことなくついていけば、アルデルヴァイレルトはカルヴァート=ルーウィンに集中できクリアできていたかもしれない。

新加入選手の2人はまずまずといったところか。ドハティはオーリエになかったインに入ってくる動きでシュートまで持ち込む、パスによる連携など攻撃のバリエーションが増えた。ドハティの交代は前線の人数を増やすために仕方のない交代であり、決してパフォーマンスレベルの低下などではなかった。(もしシソコが右左サイドバックをできるのであれば、ドハティではなくデイビスが間違いなく後退していただろう、このような場面では、シソコはサイドバックに入ることが今後は増えてくるかもしれない)。ホイヴィアも危険になりそうな選手に対して果敢に飛び込み未然にピンチを防いでいたが、プレシーズンマッチにもあったように、不用意な飛び込みがやや気になるところだ。

前半のみの出場で交代したデレ・アリは、妥当だといっていいだろう。前半はボールに絡む機会が少なく、トラップが大きくなりすぎてしまうなどコンディションに不安はあった。決定機はあのピックフォードのビッグセーブのシーンのみ。今日の試合ではエヴァートンの選手選考が見えてこないことが、結局としてデレ・アリを苦しめたといっていい。モウリーニョ監督としては、アンカーに位置していたアランの両脇を狙える選手をトップ下に配置したかったのだろう。そのためデレ・アリに代わってシソコが投入されたときには、ルーカスがトップ下シャドーといったポジションに移った。現に決定機に繋がりかけたカウンターもあった。交代策はGoodだったように思う。

ただ、その後のウィンクスの交代は戦術的理由によるものだが、決して良いとは言えない。狙いはベルフワイン、ソン、ルーカスによるテクニックとスピードで攻め立てるイメージだったはずだ。しかしこの組み合わせは昨シーズンの後半戦、シェフィールド・ユナイテッドとの試合でみせていたが、同じようなプレイヤーが並んでしまい、攻撃が渋滞してしまう傾向があった。この試合でもそうだった。どれだけ優秀かつ破壊力のある矢があろうとも、それを使いこなし放てる弓がなければ意味がない。そのため次の交代策はドハティに変えてエンドンベレだったのだろう。彼なら弓を放てる才能があるはずだからだ。結果としては点が入らなかったが、縦パスがエンドンベレから何本か入っていたのは評価できる。エンドンベレ自身も、積極的にボールを奪いに行く姿勢を見せるなど、少しずつではあるが、本来の彼に近づいているかもしれない。

そして少々辛口だが、左サイドの攻撃バリエーションをもう少し増やす必要がある。戦術的理由によってスパーズの左サイドバックは右に比べると低い位置を取っているが、左からの攻撃の際にはサイドバックも上がっているため攻撃力もいささか必要だ。だが残念なことに、デイビスでは攻撃によりよいアクセントを与えれていない。早急な攻撃的なサイドバックを獲得する必要があるように思う。もちろん、私が注目しているサーキンに出番が来ても良いと思うが・・・。スパーズの補強に関しては、また後日言及しよう。

続いてエヴァートン。まずは、ピックフォードの活躍は素晴らしかった。シュート対応だけでなく、クロスに対してパンチングなのかキャッチングなのか瞬時に判断し、ピンチを防いでいた。個人的にはマン・オブ・ザ・マッチといっていいだろう。

この試合を語るうえで必ず言及しなければならないことがある。それはエヴァートンの新加入選手たちだ。

ハメス、アラン、ドゥクレはすでにチームに溶け込んでいた。ハメスは前線でキープができなおかつ素早いサイドチェンジを行うなど、攻撃時には必ずといっていいほど経由していた。そしてポジショニングもデイビスが付くにはイン過ぎるが、ウィンクスやホイヴィアがマークするには微妙な中間ポジションを取りことあるごとにフリーでボールを受けていた(個人的に思ったのは、スパーズの補強でのラストピースはハメスだったのではないか)。

ドゥクレ、アランはスパーズの攻撃で最も驚異的なカウンターをつぶすのに一役買っていた。ルーカスの単独突破をスライディングクリアで防いだのは見事だった。すでに中盤より前は完成に近いといっていいだろう。守備陣営の統率がもう少しとれるようになれば、今シーズンはかなり良い順位に位置付けることができる。

総括させてもらうと、スパーズは今まで個人で打開できていた攻撃が、組織になるとなかなか機能してこなくなるという課題がより明確なものになった。これがシーズン開幕戦かつ移籍市場が開いているときに再度見直すことができたのは大きいように思う。ロチェルソやエンドンベレが不在や本調子でない今、どの選手にチャンスが回ってくるのかに注目した。対して今シーズンのエヴァートンは、ルカク、バークリー、ストーンズの在籍していた15-16シーズンよりも期待でき、今まで以上に期待できるシーズンになるだろう。

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