トッテナム・ホットスパー vs レスター・シティ マッチレポート

サッカー記事

トッテナム・ホットスパースタジアムで行われたスパーズとレスターの一戦は、0-2でレスターが勝利。レスターのブレンダン・ロジャースにとって初めてのモウリーニョへの勝利。そしてスパーズは今シーズン初の連敗となった。

フォーメーション

トッテナムベンチ

ハート、ドハティ、ウィンクス↑64、ベイル↑45、ロドン、ベルフワイン、ルーカス↑48、デイビス、ヴィニシウス

レスターベンチ

ワード、イヘアナチョ↑88、A・ペレス、アマーティ↑60、ウンデル、メンディ、プラート↑84、フクス、トーマス

スコアラー

レスター・シティ

45+2:ヴァーディ(PK)

59:OG

メンバー選考

トッテナム

トッテナムは、前節からデイビスをレギロンに、ベルフワインをエンドンベレと2人を変更。そしてベンチにはベイルとヴィニシウスが戻ってきた。

フォーメーションは、エンドンベレがトップ下に位置し、ロチェルソを右に配置。

狙いは前節ベルフワインが疲労で出られない分、ロチェルソの守備力を活かそうとしたのではないか。

そしてこのプレイメーカー2人を起用したことによって、リヴァプール戦のように攻撃のアイディアが乏しくならないようにするのが狙いだったのではないか。

レスター

レスターは、前節からフクスをカスターニュ、メンディをエヴァンス、ウンデルをオルブライトンにと3人を変更。

フォーメーションは、前節CBを務めたンディディがボランチへポジションを1つ上げ、CBにはエヴァンスが入った。そして前節右サイドバックだったジャスティンはそのまま入り、カスターニュは左サイドバックへ。ウンデルの位置にはオルブライトンがそのまま入った。

狙いは、オルブライトンの起用はウンデルよりも運動量が多く、対峙するソンやレギロンに対してしっかりマークに付きカウンターを防ぐための起用ではないか。

また、ウンデルは左利きでカットインが得意な選手であるのに対して、オルブライトンは右利きでどちらかというとクロスボール志向なとこがあり、スパーズが苦手なクロス対応を狙ったのではないだろうか。

また、ンディディを一列前に上げることによって、エンドンベレやロチェルソ、下がって受けるケインへのケアを行い、カウンターの目をしっかりつぶすためだろう。

試合内容

前半立ち上がりは、どちらもカウンターを仕掛けあう強度の高い試合になった。4分にレギロンがカウンター防いだと思いきや、その数秒後にはスパーズがカウンターを仕掛け、そのすぐ後にはレスターがゴール前までボールを運ぶなど、展開の速さが目立った。

そのまま一進一退の攻防が続いた。31分にはオルブライトンがケインを倒してアドバンテージからのイエロー。正直、このプレーは足を上げて止めに行き、危険とみなされても不思議ではなかったため、VARでレッドカードチェックを行っても良かったのではないか。

そして前半はスパーズのカウンターで終わるかに見えたが、ここでVARチェックが入る。オーリエがエリア内で選手に危険なタックルを浴びせたとしてPK。これをヴァーディはきっちり決めた。

後半はスタートからエンドンベレとベイルを交代させ、前線へのパワーとスピードをプラスした。しかし開始直後、スパーズはCB間の連携ミスでマディソンが抜けだしてゴール。かに見えたがオフサイドで取り消され、スパーズは助かった形に。

その直後にスパーズにアクシデント。ゲームメーカーを期待されていたロチェルソが右もも裏を負傷。これによってルーカスが投入。

続く56分には、オーリエとアルデルヴァイレルトが連携ミスで被ってしまいカウンターを受ける。守備に不安を覚える展開が続き、59分には5枚自陣に戻ってきているにもかかわらず、ヴァーディへのクロスを許してしまいオウンゴール。このシーンに関してはダイアー、ホイヴィア、ルーカスの誰かがチェックに行くべきところだったように思われる。

結局その後、スパーズはロングボール主体となり、対してレスターは効率よくカウンターを仕掛けてる展開が続いた。そして試合終了のホイッスルを迎えた。

この試合のポイント

この試合のポイントをいつものごとく3つに絞って話していこう。メンバー選考、攻撃時のクオリティ、ボールホルダーに対するセカンドボールへの対応と3つともスパーズの話になる。

メンバー選考

まずこの試合におけるメンバー選考の時点で、スパーズは怪しかった。前節対応が怪しかったDF陣で変更はレギロンのみ。そしてリーグ戦では初となるロチェルソとエンドンベレの同時起用。ベンチにはベイル、ルーカス、ベルフワインとサイドアタッカーが3人もいる。

エンドンベレとロチェルソの同時起用は、狙いがあったように見えたのでよいが、ディフェンダー陣の選考は少なくともダイアーをロドンかサンチェスに変更しても良かったと思う。

その理由は、レスターは裏へのロングパスやスルーパスを狙ってくるチームであり、ダイアーは前への飛び出しによってボールを奪いきる能力には長けているが、後ろに下がりながらの対応は良いとは言えないからだ。

また、スピードという面でも、ダイアーとアルデルヴァイレルトコンビは速いとは言えない。ゆえに何度もカウンターを受けて裏を狙われる場面が多かった。結局マディソンのゴールが取り消しになったとはいえ、あのシーンはこのCBコンビを象徴する弱点だった。

交代についても話していこう。エンドンベレを後半頭から代えたが、数分後にはロチェルソが退場。不運だったといえる。しかしながら、エンドンベレを交代させる必要があったのか。

エンドンベレはこの試合でしっかりキープして前を向くことができた数少ない選手だった。それでも代えたのは、ベイルのヘディングの強さとスピードを活かして、後ろからのロングボールでDFの裏を狙うなどで前がかりに行こうとしたのだろう。結局それはロチェルソの負傷離脱によってプラン変更を余儀なくされた。

だが、ロチェルソに代わって入った選手がルーカスでは、ゲームメイクを捨てたといってもいいだろう。以前もお話したが、ソン、ベイル、ルーカスは矢であり弓を引くことができる選手ではない。今まではケインの近くにエンドンベレやロチェルソがいてケインをフォローしながらボールを受けて前へ運んでいたが、この試合ではその展開は見られなかった。

ではどうするべきだったのか。まず、ウィングプレイヤーが3人もベンチにいることが私は信じられなかった。エンドンベレとロチェルソがいて、万が一負傷離脱に備えて代わりとなりえるプレーメイカーがいる必要があった。もしデレ・アリがいたら、また状況が変わっただろう。もしくはロチェルソをヴィニシウスと交代させて、ヴィニシウスのワントップケインとシャドーなら、ケインが組み立てをできたかもしれない。

いずれにしても、試合前のベンチも含めたメンバー選考の段階で、スパーズは厳しい状況だったといえる。

攻撃のクオリティ

2つ目は攻撃時のクオリティだ。スパーズは今シーズン、ソンとケインに攻撃が依存しているといっても過言ではない。では、この2人が抑え込まれたときはどうするべきなのか。そのプランが定まっていないように見えた。

この試合では、ケインはヘディング、ソンはビッグチャンスなしと目立つシーンは少なかった。この2人がレスターに抑え込まれていたといっていいだろう。

前半はエンドンベレとロチェルソが上手くボールを回して敵陣へ侵入していた。しかしこの2人が抜けた後は、セットプレーや後ろからの放り込み、クロスボールでケインが競り合いに勝つなど実にシンプルな形が多かった。

得点パターンを増やさないことには、今後上位を狙っていくうえでは難しくなるだろう。エリクセンやデンベレの後継者問題が再燃してきたとの声も上がっている。

個人的には、シソコの位置にエンドンベレ、トップ下にデレ・アリが今一番見てみたいシステムだ。

この試合では、この攻撃時のバリエーションのなさが、勝敗を決めたといえるだろう。

ボールホルダーとセカンドボールへの対応

3つ目はボールへの反応だ。スパーズはこの試合、見ていて全体的に動きが重く感じられた。戻るべきところでは戻れず、セカンドボールは相手に取られるなどのシーンが多かったように思う。普段これらにしっかり反応して勝つホイヴィアも決して例外ではなかった。

それが如実に表れたのが、やはり2失点目のシーンではないか。ルーカスがボールを奪われてカウンターを受けたシーン。結局アルデルヴァイレルトのオウンゴールに終わったものの、指摘できるところはいくつかある。

SNSではルーカスの守備の戻りの件をよく目にするが、それは一理ある。奪われた張本人であり、全力ダッシュすれば追いつきフリーでクロスをあげられる心配は少なかっただろう。だがそれだけがこのシーンの問題点ではない。

レギロン、ダイアー、ホイヴィア、アルデルヴァイレルト、シソコと5人しっかり戻っており、ヴァーディにはそのうちアルデルヴァイレルトとシソコがついていた。レギロンは攻撃参加してきた右サイドバックのジャスティンをケア。ダイアーとホイヴィアは正直中途半端なポジショニングだったといっていいだろう。

あの場面なら、ダイアーが前に出てプレスをかけにいってよかったと思う。ホイヴィアはまだ上がり切っていないとはいえ、レスターの後ろからの中盤の攻撃参加もあった。中央へのパスを警戒しつつボールホルダーへのチェックの2つのタスクを背負ったため、あの中間ポジションになったのだろう。

それならば、ダイアーが前に出てクロスを入れたオルブライトン?にチェックに行けば、フリーでクロスをあげさせることがなかった。

クロス対応は以前から課題だったが、いかにしてクロスをあげられないのか。ここに中止すればもう少し失点を減らせるようになるのではないか。

レスターはこの一瞬を見逃さず、また、オルブライトンを投入した狙いがしっかり当たったように思えた。このモウリーニョとロジャースの師弟対決は、完全にロジャースが勝利したといえる。

次の試合

スパーズの次の対戦相手は、日本時間12/24の2:30にカラバオカップ。12/28の4:15からウォルバー・ハンプトンとの試合。スパーズとしては公式戦3連敗だけは絶対に避けたいところ。

6試合ぶりに無得点に終わったスパーズ。まずは1得点を目指して、今後の波に乗っていきたいところ。

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