トッテナム・ホットスパー vs クリスタル・パレス マッチレポート 20-21シーズンプレミアリーグ第27節

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20-21シーズンプレミアリーグ第27節、トッテナム・ホットスパーとクリスタル・パレスの一戦は、4-1でトッテナム・ホットスパーの勝利に終わった。

試合詳細

フォーメーション

スパーズベンチ

ハート、ラメラ↑70、ダイアー、シソコ↑70、デレ・アリ、ベルフワイン、エンドンベレ、デイビス、ヴィニシウス↑80

パレスベンチ

バートランド、ダン、ザハ↑46、マテタ↑74、シュラップ↑65、ウィッカム、バチュアイ、ケリー、ハナム

スコアラー

トッテナム・ホットスパー

25:ベイル(ケイン)

49:ベイル(ケイン)

52:ケイン(ドハティ)

76:ケイン(ソン・フンミン)

クリスタル・パレス

45+1:ベンテケ(ミリヴォイェビッチ)

メンバー選考

両チームのメンバー選考を見ていこう。

トッテナム・ホットスパー

スパーズは前節のフラム戦からデレ・アリ、エンドンベレ、デイビスの3人を代えてルーカス、ウィンクス、レギロンに。

ルーカスを起用した意図は、バックラインでの繋ぎが苦手なチームに対して初速の速いルーカスがいることで素早くプレッシングを仕掛けることができる。それによってロングボールを蹴らざる得なくなることや、ミスを誘ってのショートカウンターを狙いにいったのではないか。また、パレスはマンチェスター・ユナイテッド戦のようにブロックをしっかり作られると、それを崩すのは容易ではないため、パスで崩すデレ・アリのようなタイプの選手よりも、ルーカスが選ばれたのではないか。

レギロンに関しては、今回のパレス戦は引いて守るのではなく、カウンターで人数をいかに攻撃に加えられるかを求めたため、守備に重きを置くデイビスよりもレギロンを選んだのではないか。

ウィンクスを選んだ理由に関しては、正直エンドンベレの休養がメインといえるだろうが、後ろでフィジカル重視というより、パスをすぐにさばくことができる選手を起用したかったのだろう。

その他に関しては、うまくいっている以上CBなども入れ替える必要はなく、ドハティも少々苦しんでいるがオーリエがケガで離脱中のためチャンスをつかんでいるといったところか。

クリスタル・パレス

パレスは前節負傷離脱したマッカーシーに代わってリーデバルトが入り、変更はここだけ。スタメンの噂もあったザハは、結局ベンチスタートになった。また前回対戦時に得点したシュラップも、ユナイテッド戦でケガから復帰したばかりのため、この試合はベンチスタートになった。

狙いはユナイテッド戦同様にブロックをしっかり作って守り切って、後半からザハを投入してカウンターで得点をものにしたい狙いだったのだろう。大きなメンバー変更がケガによる変更以外ないところを見ると、ユナイテッド戦と同じミッションを課したといえる。

ケガ人が多い中、現状できる勝つためのメンバー選考だったといえるのではないか。

試合内容

試合はスパーズが基本的にはボールを保持して、奪われたら前がかりに、特にルーカスのチェイシングを中心にショートカウンターを狙うスタイル。一方のパレスは、前がかりには行かず、スパーズCBに対しては比較的プレスが甘く後ろでブロックを形成して守りを固めていくスタイルだった。

パレスはこの試合では、序盤からスパーズのハイプレスに苦しめられた。ほとんどボールを保持することができず、無理やりロングボールを蹴らされてボールを回収されてしまっていた。スパーズは試合の入り方は順調だった。

25分には、ルーカスとソン・フンミンのプレッシャーからかっとしてケインへボールをつなぎ、最後はベイルがゴール。スパーズは前線からのプレスでゴールを奪うという理想的な形で先制点をゲット。

スパーズ優勢のまま前半は終わるかに思われたが、終了間際にパレスが追いつく。左サイドに流れたミリヴォイェビッチにボールが渡ると、中央でCBの間を上手く取ったベンテケがフリーの状態でヘディング。これがゴールに吸い込まれて1-1のドローとなり、前半は終了。スパーズとしては終了間際に追いつかれ嫌なムードに、パレスは一矢報いた。

後半は、パレスが選手交代で動く。左サイドのエゼに代わってザハを投入。アイエウが左サイドハーフになり、ザハとベンテケの2トップのような形になった。パレスは後半から勝負とみていたのだろう。

しかしその目論見は早々に破られる。49分にはベイルが起点を作りサイドチェンジでレギロンへ。レギロンはそのままクロスを入れファーのケインが折り返してベイルがゴール。ベイルはバーンリー戦と同じ2ゴールを記録した。

その後立て続けにスパーズが得点。52分にドハティから受けたボールをケインがダイレクトで巻くようにしてサイドネットへ。このスーパーミドルシュートでスパーズがこの日3点目をゲット。このゴールはレギロンとロリス以外のフィールドプレイヤーが全員触って、自陣のファールから相手に1度も触れさせることのなかった得点になった。

その後、69分にはザハがポストをたたく惜しいシュートを放つも、76分に再びソン・フンミンからケインというゴールデンコンビから得点が生まれ、結局終わって見れば4-1でスパーズが勝利。スパーズはこれで公式戦3連勝を飾った。

試合のポイント

この試合のポイントをみていきたい。この試合に関しては私は1つだけで、攻撃の組み立ての面だ。

定まりつつある攻撃の組み立て

直近のリーグ戦3連勝を飾ったスパーズ。このいずれの試合にも今までにスタメン出場してこなかった選手が出場するようになってから、勝利を手にし始めている。それはベイルの起用からだ。

ベイルはこの3試合で4ゴールを記録。彼が出場し始めてから勝てるようになったというのは、あながち間違いではない。ではそもそもどのような違いが出始めてきたのか。

まず、エンドンベレがボランチに1列下がったことで、トップ下を誰が担うのかという問題が、勝利の遠ざかっていた時期には問題になっていた。というのも、攻撃を組み立てることができる選手がおらず、ケインとソンに厳しいマークがついた場合に、それをかいくぐってチャンスまで持ち込むことすら苦しんでいたからだ。

ではここ直近3試合でトップ下を担ったのは誰か。デレ・アリ1試合とルーカスが2試合だ。一見すると勝てていなかった時のスパーズと同じようなメンバーに見えるが、そこにベイルが加わったことが勝利へと一歩近づけているといっていいだろう。

このパレス戦を例に攻撃の形を見ていきたい。

着目したいのは、2点目と3点目。試合を通して言えることだが、ベイルはとても質の高いサイドチェンジを何度も行っており、この2点目と3点目はベイルのサイドチェンジを起点として得点が生まれている。

ルーカスがトップ下にいる場合は、基本的には前がかりでプレスをかけて、少ない手数で前進してカウンターを仕掛け、あわよくばファールをもらってリスタートという形を狙うのが理想だろう。

ゲームメイクに関してはルーカスは得意とする選手ではない。代わりにケインやベイルが行っているといっていいだろう。苦しい時期のスパーズは、ベイルではなくラメラやベルフワインと、攻撃を組み立てるのではなく、ルーカスと同じようなドリブラーやスピードスタープレイヤーがスタメンに名を連ねていた。そのためやはり組み立てはどうしても雑になってしまう部分を感じていた。

しかしながら、現在はどうだろう。先ほど述べたようにベイルが右サイドでサイドチェンジやサイドバックのオーバーラップを有効に使って、もしくは単独で仕掛けてゴールを脅かしている。そして中央には降りてきたケインがいてパスで組み立てることも可能だ。ルーカスが苦手とすることをこの2人がカバーし、そのルーカスは自分の持ち味を存分に発揮できるといった感じだ。

そしてベイルがサイドにいることで受けることができるもう1つの恩恵が、以前のブログでも述べたがギャレス・ベイルという脅威だろう。12-13シーズンのプレミアリーグを知るものであれば、ベイルの恐ろしさは知っているはずだ。組み立て、ドリブル突破、異常なトップスピード、正確無比なミドルシュート。

この欠点の見当たらなかったアタッカーが復活したとなれば、相手チームはマークを厳しくせざる得ない。ともすれば、ケインやソン、ルーカスへのマークが分散されて他の選手たちも活きてくるようになる。

徐々にではあるが、スパーズにおける地位を再び確固たるものにしつつあるベイル。彼がいることでパスがつながりやすくなってきているのも事実だろう。3点目は9人のフィールドプレイヤーが相手にボールを触れさせることなくゴールへ運んだ。この調子であれば連勝街道を突き進んでいけると私は思っている。少なからずいえるのは、問題だった攻撃の形が定まりつつあるということだ。

次の試合

トッテナム・ホットスパーの次の対戦相手は、日本時間3月12日早朝5時からディナモ・ザグレブとのヨーロッパラウンド16。その次には日本時間3月15日にアウェイでアーセナルとのノースロンドンダービーが控えている。

いよいよリーグ戦も残り1/3を切った。この終盤での大事な一戦は是が非でも勝利してライバル相手にシーズンダブルを達成したいところだ。

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