トッテナム・ホットスパー vs マンチェスター・ユナイテッド マッチレポート 20-21プレミアリーグ第31節

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20-21シーズンプレミアリーグ第31節、トッテナム・ホットスパーとマンチェスター・ユナイテッドの一戦は、1-3でユナイテッドの勝利に終わった。

試合詳細

フォーメーション

スパーズベンチ

ハート、アルデルヴァイレルト、ウィンクス、ベイル↑82、ラメラ↑78、シソコ↑61、デレ・アリ、タンガンガ、ヴィニシウス

ユナイテッドベンチ

デ・ヘア、マタ、グリーンウッド↑71、アマド、テレス、マティッチ↑90、B・ウィリアムズ、ファン・デ・ベーク、ツァンゼベ

スコアラー

スパーズ

40:ソン・フンミン(ルーカス)

ユナイテッド

57:フレッジ

79:カバーニ(グリーンウッド)

90+6:グリーンウッド(ポグバ)

メンバー選考について

まずは両チームのメンバー選考について見ていこう。

トッテナム・ホットスパー

スパーズは、前節まで2試合連続でケインとヴィニシウスの2トップを採用していたが、この試合ではソン・フンミンが復帰して時間が空いたので、休養十分とみたか左サイドハーフで先発。そして右にルーカスで中央にロチェルソが入った4-2-3-1といつものスパーズの布陣に戻った。

気になるCBは、ロドンが左側に入って、注目の右側には2月21日プレミアリーグ第25節ウエストハム・ユナイテッド戦以来のスタメンとなるダイアーが入った。これによりプレミアリーグ第10節のチェルシー戦と同じDFのメンバーになった。今シーズンのスパーズは、このCBが誰になるのか軸になる選手がいないことが、連携面などにおける課題である。

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両チームともに最後の局面の決定力にかけたものの、中盤の攻防は見ごたえのある試合だった。この試合のポイントを3つに絞って話していきたい。 その3つは、初スタメンのロドンとCBの今後について、スパーズの選手個々の役割(特にオーリエ)、チェルシーが前後半で変化した修正点だ。

ダイアーを起用した意図は、おそらくは互いにカウンターを仕掛ける際にロングボールを跳ね返す力強さを持っていることや、ロドンと同様に下がるのではなく前に出て果敢にボールホルダーに対してタックルを仕掛けることができるからだろう。ユナイテッドの要注意人物はB・フェルナンデスで、彼を抑えることができるのかがこの試合のカギを握ると思われ、前を向かれてもすぐに対処したいためではないか。

他のメンバーに関しては、現状モウリーニョが信頼した選手を起用した感じに見えた。ルーカスはこの試合でショーへの対応も行わなければならなくなるが、ラメラではなくルーカスを起用したのは、その守備時の改善があったことや、前への推進力がより高い選手を選んだのだろう。

マンチェスター・ユナイテッド

ユナイテッドは、前節から1人入れ替えて、グリーンウッドではなくマクトミネイを起用し、彼がフレッジとコンビを組み、ポグバがサイドに移った。中央の選手を入れ替えたのは、ポグバよりもマクトミネイの方が中盤での守備能力といった部分が高く、ケインが降りてきて自由にボールを持たれるのを防ぎたかったからではないか。

そしてポグバをサイドで起用したのは、サイドからの攻撃に対してチェックの甘いスパーズの弱点を突くためだろう。ここ数試合でもクロスを上げる選手に対しての寄せが甘く失点する場面が多々あったが、今回のユナイテッドも、サイドからの組み立てに力を入れて、カバーニの動き出しを囮に虹参事攻撃を仕掛けていく狙いがあったように思う。

試合内容

試合は、立ち上がりはユナイテッドは慎重に試合に入り、スパーズはユナイテッドDF陣にまでプレッシャーに行くなど積極的な姿勢を見せていた。先に開始1分半にルーカスがシュートを放つなど、チャンスを作ったのはスパーズ。

その後も15分にB・フェルナンデスがハーフライン際からのペナルティエリアへロングボールを放ち、それをポグバがカバーニへ落とし、ダイレクトで右のラッシュフォードへ。シュートは右へそれたが、互いにチャンスを作った。

前半はどちらもカウンターを狙い、そして相手のカウンターを警戒してつぶすという構図で、前半はシュート数が少なく、中盤でのせめぎあいといった印象だった。

そして試合は34分に動く。右サイドで起点を作ったユナイテッドが、中央のフレッジへボールを渡す。そこから前にいたポグバへパスを出しタメを作ってオーリエの股を通したボールに反応したカバーニがシュート。これがゴールになりユナイテッドの先制に思われたが、これはマクトミネイがその前のプレーでソン・フンミンの顔をはたいてしまいVARでノーゴール。

その後40分。ホイヴィア→エンドンベレと右で起点を作り、中央のケインへ。そこからケイン→ルーカス→ソン・フンミンとダイレクトでつなぎ、ソンが冷静にボレーで流し込みスパーズが正真正銘の先制点をものにした。

後半は徐々にユナイテッドが牙をむき始める。52分にはB・フェルナンデスが中央からボールを前へ運び、サイドへパス。一度はスパーズがカットしたかに見えたが、これを取り返し右を走っていたポグバへ。そこから中央のカバーニにボールが渡るも、惜しくもゴールならず。

しかしユナイテッドの猛攻は続く。56分にフレッジがB・フェルナンデスとワンツーで抜け出し、さらにラッシュフォードともワンツーで抜け出しカバーニへ。これに合わせてカバーニがシュートを放つもロリスがビッグセーブを見せたが、これに反応したフレッジが押し込み1-1とする。個々の場面については私から物言いがある。

62分にはB・フェルナンデスが中央突破しシュートを放つも、ロリスがビッグセーブ。しかしスパーズは79分に逆転される。B・フェルナンデスが股を通してグリーンウッドへ。これをダイレクトでクロスを上げるとそこに反応したカバーニがダイビングヘッドで決めた。ここは、オーリエがカバーニに対してチェックについていたが、マークの付き方からナンセンスだった。そこを逃さないストライカーたるゆえんを垣間見た。

その後、83分にスパーズは右からのコーナーでクロスバーをたたくも、これ以上のチャンスは作れなかった。逆に後半アディショナルタイムにグリーンウッドに決められて結局1-3でユナイテッドの勝利に終わった。

これによってモウリーニョ監督は、キャリは初の同一シーズン10敗目を記録してしまった。

この試合のポイント

私のこの試合のポイントは、3つある。ブルーノ対ホイヴィア、セルフジャッジ、対照的な交代策の3つだ。

ブルーノ対ホイヴィア

この試合でユナイテッドは、前半は上手く試合をコントロールできていないように思えた。そしてその理由としては、解説の戸田さんもおっしゃっていたが、ブルーノ・フェルナンデスをホイヴィアが消していたからだ。

基本的にはホイヴィアが攻撃へはあまり参加せず、後方からのビルドアップを行っており、前線での組み立てにはロチェルソとエンドンベレが行っていた。その理由として、ブルーノをチェックする必要があったからだろう。

前線へ上がりすぎなければ、ブルーノを常にチェックすることができる。そのためか、ユナイテッドは、前半15分のシーンのように、ブルーノ・フェルナンデスがハーフラインまで下がった位置でプレーして、そこからロングボールを供給していた。このように、前半に関してはホイヴィアがブルーノ・フェルナンデスを上手くチェックできていたように思う。

しかし後半はブルーノ・フェルナンデスが一歩上手だった。特に52分のシーンがあってからは、ユナイテッドが上手く修正して試合に入ってきたと感じさせる中央への突破があった。その後スパーズは失点。そして62分にもブルーノ・フェルナンデスが中央突破からミドルシュートを放つなど、前半以上に自由にプレーできていた。

では後半なにがあったか。私が思うにポグバがサイドのラッシュフォードとの入れ替わりを頻繁に行うことにより、ブルーノ・フェルナンデスの近くで前半以上にプレーするようになり、ブルーノ・フェルナンデスはより下がった位置からボールを運ぶ役割になったからだとみている。

これによってホイヴィアは少々前へ出なければならず、中央にスペースが生まれやすくなる。すると組み立てる力のあるポグバとパス交換をして抜け出すことも容易になった。後半にブルーノがフリーで運べるようになった1つの要因だと思う。いずれにしても、後半からの修正は見事なユナイテッドだったといえる。

セルフジャッジ

私が気になった、なおかつ最も残念だったのは、レギロン、ロドン、ダイアーがセルフジャッジをしてしまい、結局オフサイドにならずに同点弾をフレッジに許してしまったことだ。

セルフジャッジに関しては、第25節のウエストハム・ユナイテッド戦でも同じことが起こった。

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この時にはファールか否かについてのセルフジャッジで後手を踏んだが、この試合ではオフサイドかオフサイドではないかで足を止めてしまい、あきらめずに走り込んだフレッジの下にボールが渡ってしまった。

セルフジャッジに関しては、私が分析するまでもなく、この試合でスパーズにとって最も問題だったシーンといえる。もしレギロンとロドンが足を止めることなく戻り切っていれば、フレッジに撃たれることはなかっただろう。ましてやカバーニにボールが出た瞬間は、まだフレッジの方が後ろにいたはずだ。

この一瞬の気の緩みと、集中力の欠如は、スパーズにとってのガンになりつつあるといえるかもしれない。

対照的な交代策

最後は、スパーズとユナイテッドで対照的だった交代策についてだ。

スパーズは、57分に同点に追いつかれ、61分にすぐに選手交代に動いた。ロチェルソに替えてシソコだった。一方のユナイテッドは交代カードを切るのが割と遅く、71分にラッシュフォードに替えてグリーンウッドを投入した。

この交代カードを見るに、スパーズはロチェルソとホイヴィアのうまくいきつつあった攻撃ホットラインを消して、ホイヴィアを1列前へ出して中盤にシソコ。これは守備的に行くぞという意図を読み取ったとしても何ら問題はない。モウリーニョ監督の狙いとしては、オーリエがオーバーラップを仕掛けた際にそのポジションを埋めつつ、自由にプレーしつつあった中盤のブルーノ・フェルナンデスやポグバのマークをつけることだったのだろう。しかしチーム全体の雰囲気的には、ホームでなおかつ勝利のためにより攻撃を仕掛けるための交代カードを欲しかったのではないか。

対してユナイテッドは、ラッシュフォードに替えてグリーンウッド。ラッシュフォードに関してはケガなどもあってフル出場は厳しい状況だったのだろう。しかしそれに替えて同じタイプのグリーンウッドを投入した時点で、監督の意図は攻撃への意識にあるのだとチーム全体へ伝わったはずだ。

78分にはスパーズがエンドンベレに替えてラメラを投入するも、そこのバランスが崩れて79分に失点。後手を踏んだスパーズは82分にルーカスに替えてベイルを投入するも追いつくことはできず。対してユナイテッドは、90分にマティッチを投入してゲームを締めにかかる。結局そこでもアディショナルタイムにグリーンウッドに得点を許してしまった。

ここでのスパーズの交代策。正直1枚目はロチェルソに替えてラメラが妥当なところだったと私は思う。より守備に重きを置きつつ攻撃のクオリティを落としたくないのであればなおのことだ。いずれにしても、この交代策からは攻撃に繋がる意図は見えなかった。シソコが悪いわけではない。

起用方法の問題だっただけに、今後のモウリーニョ監督の立場は、私個人として好きな監督であるが危うくなったかもしれない。

次の対戦相手

スパーズの次の対戦相手は、日本時間4月17日土曜日の早朝4時からキックオフだ。相手は開幕戦で0-1で敗れたエヴァートンとアウェイでの試合。FAカップ戦でも敗れている相手なだけに、この試合はシーズン3回の敗戦は何が何でもしたくないものだ。

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