トッテナム・ホットスパー vs ウエスト・ブロムウィッチ・アルビオン マッチレポート

サッカー記事

プレミアリーグ第23節、トッテナム・ホットスパーとウエストブロムの一戦は、2-0でトッテナム・ホットスパーの勝利に終わった。これでスパーズは3連敗より脱出し、チェルシーより上に。ウエストブロムは連敗となった。

試合詳細

スパーズベンチ

ハート、ドハティ↑68、ロドン、ダイアー、シソコ、ベイル、ベルフワイン↑74、ヴィニシウス、スカーレット↑90+3

ウエストブロムベンチ

ブットン、ファーロング、オシェイ、リバモア、フィリップス↑69、ペレイラ↑80、ヨクシュル↑78、ロブソン=カヌ、ロビンソン

スコアラー

スパーズ

54:ケイン(ホイヴィア)

58:ソン・フンミン(ルーカス)

メンバー選考

トッテナム・ホットスパー

スパーズは、エースのハリー・ケインがスタメンに復帰するというビッグサプライズ。リヴァプール戦で足首を負傷していたが、わずか2試合欠場しただけで試合に復帰する驚異の回復力を見せた。

2列目には、左ソンは予想通りだが、トップ下にルーカスと右にラメラというスタメンで挑んだ。ルーカスを選んだのは、ウエストブロムがブロックを形成してくることが予想でき、局面を個人で打開するスピードやドリブルが必要だと感じたから。また、エンドンベレを中盤起用してボールを支配させるには、トップ下にエンドンベレ以外の選手が必要で、ロチェルソとデレ・アリが負傷離脱中の今、駒がいなかったことも考えられる。いずれにしても、トップ下であれば最近のルーカスの課題だった守備への貢献がサイドよりも少なく済む(この試合では追いかけていたのは印象に残っている)。

ラメラの起用も前節問題だったオフ・ザ・ボールの動きが少なく、ラメラはその動きをさぼらない選手であることから起用されたのではないか。また引いた相手にもドリブルを独特のリズムで仕掛けることができ、ルーカス同様にファイナルサードでの働きぶりを期待したのではないか。下記で述べていくが、2得点目はラメラのオフ・ザ・ボールの動きがあったからこそ生まれた得点だったといえ、起用が当たったといえる。

ディフェンスラインは、ダイアーが外れてサンチェスが右CBで入った。前節のミスの影響でダイアーが外されたといってもいいのではないか。サンチェスも前半終了間際に大ピンチを招いたが、後半は2度オフサイドに引っかけるなど、クリーンシートを達成。

ウエストブロム

ウエストブロムは、チーム内で最も得点に絡めているペレイラをベンチスタートに。フォーメーションも4-2-3-1ではなく4-1-4-1とアンカーを配置して引いて守る布陣。イメージとしては、2010年ワールドカップの日本代表のように引いて守ってカウンターというイメージか。

ギャラガーとソーヤーズが入ることによって、いささかプレーは荒いものの、しっかり相手を削り自由にプレーをさせない狙いがあったように思う。

ウエストブロムとしては、解説の林さんがおっしゃっていたように、まずは守備から入ってスパーズが失速してきたタイミングで選手交代を行い、得点を狙いに行くゲームプランだったのでは。

試合内容

この試合は、久しぶりにスパーズがボールを保持して試合を作る時間が長かった。支配率は66%と直近の試合で最も高い支配率を記録。トータルのシュート数も13本を記録した。

試合に話を戻そう。上記で述べたようにスパーズがボールを保持して、ウエストブロムが後ろでしっかりとブロックを形成して守備的に試合に入った。

この試合のスパーズは、比較的高い位置からプレッシャーに行くことで、ブロックを形成される前にショートカウンターで攻め切ろうという意図が見受けられた。前線4枚とボランチが連動して守備に走り、ウエストブロムのミスを誘った。

早速14分、18分にケインに決定期が訪れたものの、珍しく決めきることができず。ケガによる離脱の影響があるのではとスパーズサポーターは心配になった。前半はそのまま幾度かチャンスを作るものの決めきれず。逆に前半終了間際にウエストブロムにビッグチャンス。キーパーがボールを取りペルティアに。そしてスパーズの守備陣が戻り切れていない中、右サイドを走るスノッドグラスへ。そのままボールを縦に持ち込みクロス。その時にサンチェスがボールウォッチャー、オーリエがカバーに入ることができずディアニェをフリーにしてヘディングでシュートを撃たれた。結果的にロリスがセーブしたものの、これが決まっていたら、スパーズはかなり苦戦したのではないかと思う。

後半も前半同様にスパーズがボールを握る展開。すると開始9分、ホイヴィアの縦パスに反応したケインが反転してゴール。復帰戦で見事なゴールを決めた。すると立て続けに4分後、ケインが落としたボールをルーカスがドリブルで60m程度ドリブル。ラメラが並走しマークを引き付け後ろから駆け上がってきたフリーのソン・フンミンへパス。これをダイレクトで決め2得点目とした。

直後にはディアニェがゴールを決めたかに思えたシーンがオフサイドで取り消しに。その後81分にもう一度オフサイドで取り消しになったが、サンチェスがオフサイドにさせたといっていい動きでノーゴールに。

その後はスカーレットのデビューもあったが、無事に2-0で試合終了。スパーズが連敗を脱出。ウエストブロムは連敗となった。またスパーズはシーズンダブルを達成。ケインは対ウエストブロム戦9試合9ゴール。モウリーニョは対アラダイスに3分10勝として無敗を継続。

この試合のポイント

この試合のポイントを3つに絞って見ていこう。

オフ・ザ・ボールの動き、ラメラとルーカスの起用方法とケインの関係性

この試合でケインもサプライズであったが、リーグ戦においてラメラは14試合ぶり、ルーカスは15試合ぶりのスタメン起用となった彼らもサプライズだったはずだ。また、この2人のスタメン同時起用は今シーズンなかったため、どのような試合展開になるのか注目であった。

結果論ではあるが、この試合においてはこの2人の同時起用は当たったといっていいだろう。特にルーカスのトップ下シャドーの起用方法は、今後の起用に大きな影響を与えるのではないだろうか。

まずラメラについて。上記でも述べたが、オフ・ザ・ボールの動きを期待しての起用だろう。前節チェルシー戦で、ラメラが出場してから少しずつ攻撃のリズムが出てきたことなどもあってのスタメン起用なのだろう。彼の働きは得点も生むことができた。

ラメラはこの試合、右サイドハーフという位置取りになるが、若干内側に絞ったポジショニングをしていたように思えた。それによって、大外をオーリエがオーバーラップしやすくなるだけでなく、中央に人数をかけてワンツーなど細かいパスや、マークを引き付ける動きなど周りを活かすプレーができていた。

ルーカスは、ハリー・ケインの落としから長距離のドリブルで相手エリア手前まで運びアシストを記録した。結果も残すことができた。

ルーカスの強みは、ドリブルとスピードだ。彼が仕掛けることによって、ウエストブロムディフェンス陣は人数をかけて守備をせざるえなくなり、マークが集中する。

また、やはり裏抜けされると厄介なので、ボールがない状態でもルーカスに釣られる形でディフェンスラインはじりじりと下げてしまう。それによって中盤に降りてくるケインや、中盤のエンドンベレが自由にプレーできるスペースが生まれて、質の高い攻撃ができていたように思う。

とはいえ、ケインがいてこそ彼ら2人のプレーがいきてくるといえるのではないか。この3人プラスソンの誰かがマークを引き付けることができれば、そこにスペースが生まれ仕掛ける隙を生み出すことができる。

いずれにしても前節と大きく異なり、選手たちのパスコースができるようになったオフ・ザ・ボールの動きの質が明確に上がったのはいうまでもなく、ラメラの前線での働きのおかげではないだろうか。

守備の強度が落ちなかったスパーズ

今日の試合、スパーズはリーグ戦で17節リーズ戦以来6試合ぶりのクリーンシートを達成。そのCBには、5節ウエストハム・ユナイテッド戦以来のコンビとなるアルデルヴァイレルトとサンチェスだった。

1つだけ大ピンチがあった。それは前半終了間際にスノッドグラスのクロスにフリーで合わせたディアニェのヘディングシュートだ。このピンチはサンチェスが少々ボールウォッチャーになってしまったことが1つの問題だろうが、おそらくサンチェスは後ろにいると思ったオーリエにマークの受け渡しをしたのではないか。この連携がイマイチだったことがこのピンチを招いたともいえる。

とはいえ、後半は安定して守れていたのではないか。面白かったのは、59分と81分にオフサイドでウエストブロムのゴールが取り消しになったシーンだが、両方ともサンチェスがディアニェを前に追いやってオフサイドポジションにさせた。見ているこちらはひやひやだが、このようなトラップを仕掛けることができるのは、かなり余裕があった証拠ではないだろうか。

モウリーニョがどのような意識付けをしたのかは不明だが、以前よりも守備が安定していたように思う。しかしながらブロックを形成していたウエストブロムだけに、この試合だけでは評価がしにくい。次節このCBでクリーンシートであれば、今後にも期待していけるだろう。

失点後のプランがなかったウエストブロム

ウエストブロムの話もしていこう。ウエストブロムは前半狙い通りの展開だったといえる。終了間際にビッグチャンスが生まれ決めきれなかったものの、0-0で折り返すことができたのは、ウエストブロムの選手たちの自信になったといえる。

しかし後半9分に失点。その4分後に失点。2失点した直後59分にゴールかと思われたシーンはオフサイドで取り消しに。その後、69分まで選手交代がなく、78分80分に交代選手を入れていた。

失点後も大きなプラン変更はなく、後ろからロングボールでフィフティーのボールの競り合いを。それならそれでポストプレーが得意なロブソン=カヌを投入して競り合わせても良かったのではないか。

アラダイスの考えがどのようなものか分からなかったが、個人的にはチームで最も得点を決めているペレイラをもっと早くに投入しても良かったのではないかと思う。そしてスノッドグラスではなく、後ろの枚数を削ってでも2失点した時点で投入するべきだったのではないか。

いずれにしても就任以降この試合で28失点。この失点後のプランのなさがチームの低調さを表してしまっているといっていいだろう。

次の試合

トッテナム・ホットスパーの次の対戦相手は、FAカップ5回戦でアウェイエヴァートン戦。日本j間の2/11の5:15からキックオフ予定。

スパーズはエヴァートンに開幕戦で敗戦している。リーグの順位表では7位エヴァートンに対して8位スパーズ。冬にもゴッドフリーやジョシュア・キングなどを獲得してさらに選手層を厚くしたエヴァートン。どのような試合になるのか楽しみである。

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