トッテナム・ホットスパー vs ウエストハム・ユナイテッド レポート

サッカー記事

トッテナム・ホットスパーとウエストハム・ユナイテッドの一戦は、3-3で引き分けに終わった。

トッテナムベンチ

ハート、デイビス、ドハティ、ウィンクス↑73、ルーカス↑80、ベイル↑72、ヴィニシウス

ウエストハムベンチ

ランドルフ、ディオップ、フレデリクス、ランシーニ↑77、スノッドグラス↑90、ノーブル、ヤルモレンコ↑77

スコアラー

トッテナム

1:ソン(ケイン)

7:ケイン(ソン)

16:ケイン(レギロン)

ウエストハム

82:バルブエナ(クレスウェル)

85:OG

90+4:ランシーニ

この試合、スパーズサポーターにとってはベイルの復帰戦で明るい試合となるはずだった。しかしふたを開けてみると、まさかの3-3となり、スパーズは勝ち点を2失う形となってしまった。まずは試合の振り返りをしていこう。

スパーズはこの試合でルーカスではなくベルフワインをスタメンに選んだ。DF陣営では、レギロンとオーリエが両サイドバックに。ドハティはおそらく代表選で3試合すべてフル出場しているため、温存というかたちだろう。デレ・アリはベンチ外となり、代わりに待望のストライカーヴィニシウスとレジェンドのベイルがベンチに。

ウエストハムは、予想通りのメンバー。フレデリクスはケガ明けのため予想通りベンチスタート。システムは5-4-1。

序盤はウエストハムは、5バックというより3バックで3-4-3というような形で前線からプレスをかけてショートカウンターを狙おうというイメージだったのだろう。だがそのプランは早々から崩れてしまう。アントニオのシュートからわずか数秒でソンが先制。7分ケイン、16分ケインと前半序盤で3得点とリード。スパーズは早々に得点が取れるようになってきた。

しかし後半は流れが少しずつウエストハムがペースを握り始めた。CBのクレスウェルが積極的に攻撃に参加し、攻撃サイドは左サイドから崩していく場面が増えた。アントニオも左に流れて、アントニオ、マスアーク、クレスウェルの3枚で攻めにかかる。しかし、シェフィールドのような戦い方をしてきたウエストハムに対して、スパーズの守備陣営の集中力は決して落ちることはなかった。しっかりボールを跳ね返し、幾度もカウンターのチャンスを作っていた。80分までは、ウエストハムがボールを握っているものの、どちらかというと持たされているといった印象が強かった。だが、82分のFK、85分とアディショナルタイムと実に12分間で3失点。これで結局3-3でスパーズにとっては勝ち点を2失う、ウエストハムは勝ち点1を得たといってもいい試合となった。

内容を見ていこう。ポイントは、スパーズの攻撃の形、ウエストハムの狙い、スパーズの守備の課題の3つ。

まず攻撃の形だが、今シーズンからケインはやや下がり目でボールを受けて縦へ鋭いボールを供給するといった形。これはもはやスパーズの攻撃の形といっていいだろう。解説に入ったベンさんは、アメフトのクォーターバックのようなパスと表現していたが、まさにその通りだろう。攻撃時のビルドアップは3トップというより、どちらかというと2トップ1シャドーといった形になってウイングに対してケインがボールを供給する。

昨シーズン私は、スパーズの「矢」となる選手はたくさんいるものの、「弓」を引く人がいないという話をしたと思う。エリクセンが抜けて以降、その役割の選手がおらず、それが得点力不足の原因だったと考えていたが、現在はケインがその役割を担いつつ、自らも矢となって攻撃をするという方法で解決したように思う。また、エンドンベレの復調と、ホイヴィアの加入はこの鋭いカウンターを行う上でかなり重要な選手といえるだろう。昨シーズンはボールを刈り取る能力の高い中盤の選手がおらず、無理してでもケインや他の攻撃陣につなぐことができる選手がいなかった状況から一転して、この2つの役割を補うことができ、相手の守備陣がブロックを形成する前に勝負を決めれるようになったことが、今シーズンの得点力の最大の要因ではないだろうか。

続いてウエストハムの狙いをみていこう。ウエストハムはフォーメーションの表記ではブロックを形成するスタイルのように見えたが、実際は前がかりな守備を行ってきた。おそらく、ブロックを形成して引いて守るよりも中盤より前に人数をかけて、ボールを供給する選手に対して、スパーズDF陣に対してプレスをかけていくことによって、今シーズンのスパーズの最大の武器である鋭いカウンターを防ごうという狙いだったように思う。だが開始早々奪いきれないところから立て続けに失点。プランを変更せざる得なくなった。

後半は主に左サイドからの攻撃を中心とした戦術に切り替え、DFの枚数を減らしてでも攻撃に重きを置いてきた。キックの精度に定評があり、元々左サイドバックが本職のクレスウェルが果敢にオーバーラップをしかけ、ボールを持てるアントニオが左に流れることが多くなり、上記でも述べたようにアントニオ、マスアーク、クレスウェルの3枚が左サイドからスパーズ陣に攻めてきた。この狙いはおそらくクロスボールだろう。スパーズは今シーズン、セットプレーやクロスからの失点がとても多い。このウィークポイントを突くためといっていいだろう。77分にはヤルモレンコという身長189cmの選手を前線に投入してターゲットマンを入れた。そしてモイーズの狙い通りFKでのクレスウェルのボールからバルブエナのヘッドで1点返した。85分には右サイドからのクロスがサンチェスのクリアミスで2点目。アディショナルタイムにはCKからのこぼれ球をスーパーゴールで同点。モイーズは最後の10分で狙い通りの試合運びをして勝ち点3を持ち帰ったといえるだろう。

最後にスパーズの守備の課題だ。なんどもこのブログ内でお伝えしてきているが、セットプレーなどクロスボールの処理があまいシーンがたびたびある。この試合初の失点となったシーンは、開幕戦のエヴァートン戦と同じような位置のFKで失点。おそらくゾーンで守っているように思うが、各々の責任感と集中力欠如による心理的問題のように感じた。今回の失点ではバルブエナのところにはシソコ。そのまえにサンチェス。シソコはバルブエナに抑えられる形でジャンプできず、競り合うことなくヘディングを許した。3点余裕があり油断したのだろうか。正直セットプレーの強さの問題なため、私が分析できることがないのは許してほしい。

また、集中力なのかは分からないが、2失点目はルーカスの守備のあまさといえるだろう。結局サンチェスのオウンゴールとなったが、その前のクロスボールをあげた選手に対して寄せがあまく2vs1で勝負していたがルーカスが途中で手を抜いてしまったせいか簡単にクロスまで持っていかれてしまった。ルーカスは前節でも途中出場。この試合でも途中出場と開幕からのスタメンの座を確保しにくくなってきている。この守備の対応によって少し序列は下がってくるかもしれない。このポジションにはこの試合でスタメンだったベルフワインとユナイテッド戦スタメンだったラメラもいる。そしてベイルも。この守備対応であれば、ルーカスの起用は負けているときのみの攻撃策として今後起用されていくかもしれない。

ベイルが出場してから得点が取られたため、ベイルの守備に対して少しネガティブな意見があるが、私はベイルの守備対応が決して悪かったとは思わない。むしろルーカスよりも効果的なポジションにいて無駄に走り回ることなくパスコースを消していたように思う。確かにコンディションはまだ万全とは言えないだろう。しかし最後のカウンターなどはまさにギャレス・ベイルといった片りんを見せた。しばらくはベンチスタートが続くだろうが、今後の起用にぜひとも注目して生きたい。心配なのは、ベイル最初のスパーズ加入以降、リーグ戦24試合で約2年間に渡ってベイルが出場した試合において、スパーズが勝利することができなかった。最終的にバーンリーとの試合で4-0の中で故意犯85分に出場し記録をストップしていたが、この3-0から追いつかれたこともあり、そのジンクスだけは絶対に避けてほしいところだ。

次の試合はヨーロッパリーググループステージ第1戦LASKとの試合。日本時間金曜日の10/23早朝4時からキックオフ予定。結局DAZNは何もアナウンスがなく、おそらくUEFA.tvで中継されると思われる。DAZNは20-21シーズンのUEFA大会すべての放映権を取得しており、独占するとアナウンスしていただけに、これは会社としてのコンプライアンスの問題になるのではないだろうか。いずれにしても、早く何かしらの発表を待ちたいところ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました