ウォルバー・ハンプトン vs トッテナム・ホットスパー マッチレポート

サッカー記事

ウォルバー・ハンプトンホームで行われた一戦は、1-1でウルブズが終盤に追いつきドローに終わった。

フォーメーション

ウルブズベンチ

ルディ、フーフェル、ヌーイ↑75、ヴィチーニャ↑90+1、ペリー、クンデル、キルマン、オタソウ↑83、コルベアヌ

スパーズベンチ

ハート、アルデルヴァイレルト、ラメラ↑83、ロドン、シソコ↑70、デレ・アリ、ベルフワイン↑63、オーリエ、タンガンガ

スコアラー

ウルブズ

86:サイス(ネト)CK

スパーズ

1:エンドンベレ(デイビス)

メンバー選考

ウォルバー・ハンプトン

ウルブズはこの試合、3バックではなく4バックで挑んだ。狙いはおそらくスパーズのカウンター対策だろう。ウルブズが右から攻撃するときは左サイドバックが中央へ絞り、逆もまたしかりと攻撃時にもウルブズはしっかりサイドバックを下げてカウンター対策をしていた。

また、トップ下に左右どちらのサイドもオリンピアコス時代に経験しているポデンセを置くことにより、サイド攻撃時の厚みを出してサイドから崩していこうとする狙いが見受けられた。

トラオレが中央に入ってシュートを狙うシーンが少なく、クロスを狙うシーンが多かったのは、スパーズが狙ったわけではなく、ウルブズの狙いだったのではないだろうか。クロス対応に苦労しているスパーズ相手にサイド攻撃を仕掛けていこうという狙いだと私は感じた。

トッテナム・ホットスパー

スパーズはリーグで今シーズン初となる3バックを採用してきた。メンバーはウィンクス、サンチェス、ドハティが久しぶりのスタメン。3-4-1-2の形で試合に入った。

しかしながら守備時はソンがしっかり戻って、ケインとエンドンベレが少し前気味でカウンターの起点になるようなポジショニングに見えた。

ボランチ2枚のどちらか、レギロン、デイビスの3人でまずはトラオレを自由にさせないようにしようという狙いに見えた。昨シーズン、トラオレ相手にかなり苦戦したように、まずはこのフィジカルモンスターを止めようという狙いが見て取れた。

攻撃時にはおもにエンドンベレが前を向いてボールを運ぶ役割。開始1分で得点をしたためプラン変更があっただろうから最初からの狙いは不明だが、1点取った時点である程度攻撃より守備に重きを置くシステムにみえた。

試合内容

試合は開始直後にソンがウルブズの裏を取りいきなりコーナーキックをスパーズが獲得。するとこのコーナーから流れたボールを、デイビスがエンドンベレへ繋ぎダイレクトでシュートを放ち開始わずか1分で先制。

ゲームの展開はそこから、ウルブズもスパーズもブロックを引いて攻撃を受ける形。スパーズが違ったのは、ボールを奪われたときはウルブズにボールが落ち着くまでしっかり前線からハイプレスを仕掛けていた。

先制したスパーズだったが、決して試合を支配する展開が続いたわけではない。ウルブズはおもに右サイドのトラオレを中心にクロスボールでスパーズゴールに迫る。

対してスパーズはそれらを受けながらもカウンターで攻撃の機会をうかがう。エンドンベレを中心に、特に20分ごろの中央からの単独突破は見事なものだった。

その展開が後半も続き、スパーズは63分にレギロンをベルフワインに、70分にエンドンベレをシソコにして守備に重きを置いた。残念ながらこのエンドンベレを下げたことにより、攻撃への起点を完全に失ったように思えた。

そして86分のコーナーでは、ケインの前にサイスが入り込み、デイビスがマークに付き切れずに失点。

そして試合は終わった。1-1でドロー決着となった。

試合のポイント

では、この試合のポイントを絞ってみていこう。エンドンベレの交代、久しぶりのスタメン組の出来、苦手なセットプレーの3つだ。

エンドンベレの交代

まずこの試合のエンドンベレの交代策は、決して得策ではなかったように思えた。エンドンベレはこの試合で唯一といっていい攻撃の起点だった。得点もエンドンベレ、カウンターの起点もエンドンベレとこのフランス人からだった。

57分にはハイプレスでコーディからボールを奪って攻撃を仕掛けるチャンスを作り出そうとするなど、攻守ともに貢献度の高い選手だった。

しかしながら、シソコに代わってからは、72分ごろに右サイドからチャンスを作ったものの、シソコのクロスが読まれてしまいビッグチャンスにはならず。以降は大きなチャンスを作れず、逆にピンチを招くシーンが多くなってしまった。

エンドンベレはスタメンの試合では毎試合この60分から70分の間に交代してしまう。その理由は一体何なのだろうか。決して本人のコンディションが悪そうではないため、チームの外から見ている人間に理由は分からない。

必ず交代しなければならない理由があるのなら、このポジションには同じトップ下のデレ・アリでも良かったと思う。しかし彼は先日のストーク・シティ戦で、パスミスからボールを奪われるシーンがありピンチを招いてしまうなどがあり、その印象が大きく残っていたモウリーニョにとってはリスクがあると判断してのシソコなのだろう。

もしヴィニシウスがいたら、彼と替えてトップ下にケインを置いても良かったか。いずれにしても、この交代策はモウリーニョの失策ともいえ、ベンチメンバーからしても選手の選考ミスだったといえる。

前節から9人の選手をベンチに置けるようになったが、CBを3人も入れておいたのは、残念ながら得策でなかったといっていい。

久しぶりのスタメン組の出来

ウィンクスは、3節のニューカッスル戦以降久しぶりのリーグ戦でのスタメンだった。しかしながら期待された役割がいったい何だったのか、イマイチ不明なプレーだった。

確かに前半アディショナルタイムのトラオレをイエローカードで止めたシーンなどを見ると、守備時の働きを期待したのか。それとも攻撃時のリンクマンとしての役割を課せられたのか。

いずれにしても、守備時には39分にセカンドボール処理でボールウォッチャーになってしまい、ポテンゼにフリーでボールを持たせてしまう。68分にはウィンクス側の中盤を簡単に通されてネトに楔を入れられてしまうなど、ポジショニングの悪さが目立ってしまった。

攻撃時にはこれといった起点になれず、エンドンベレに攻撃の役割をすべて任せていたように見える。試合終了間際の苦し紛れのアーリークロスも、アイディアの限界を感じるなど、残念ながら目立つことはできなかった。

サンチェスは5節ウエストハム・ユナイテッド戦以降のリーグ戦の先発。守備時の働きに関しては、ウルブズのロングボールを跳ね返す、ドハティがオーバーラップでいなくなったサイドをしっかりケアするなどスピードや身体能力の高さを活かし集中して守り切れていた印象。

だが良くも悪くも守備のみといった試合だった。アルデルヴァイレルトであれば攻撃の起点となりうる一発のロングボールを狙えたのではという印象を受けた。

特に、おそらくこの記事を見てくださっている方々も感じていると思うが、後半終了間際90+4分でドハティが裏への抜けだしを狙ったシーン。この時にボールを保持していたのは、このサンチェスだった。

ここにボールを通すことができていれば、この試合最後の最後でビッグチャンスが生まれていたかもしれない。ここを狙うことができず、平凡な選択をしてしまったのは、彼のセンスなのか。それとも失敗を恐れてしまったが故の選択肢だったのか。いずれにしても、ここを狙うことができない以上カウンターを主体とするスパーズではポジションを奪うことができないだろう。

ドハティに関しては、大きなミスもなく良いパフォーマンスをみせていたように見えた。

オーリエにはないインナーラップからの攻撃参加などは、この試合のような攻撃陣が不調な時には大きな選択肢になるはずだが、そこを狙うことができる選手がいないと活躍ができないのは痛いところ。

相変わらず苦手なセットプレーの守備

スパーズは今シーズンたびたび決められているセットプレーから後半の終盤に追いつかれてドローになってしまった。

今回はデイビスがマンマークでついていたサイスがニアに走り込んでヘディングでそらしてファーサイドのサイドネットにゴールイン。

一見するとデイビスがマークに付き切れなかったことが失点かのように見えるが、ケインがストーンとして機能しなかったことが失点の原因にも思える。

とはいえ、スタッツを見ると、スパーズはコーナーキックの数が得点につなげることができた1回のみに対してウルブズは9回。このコーナーを与えた回数が多いことも問題と考えられる。それだけ後ろに追い込まれているということを考えても、もう少しまでボールを奪うことができれば、与えることが少なくなるかもしれない。

参考までに、リヴァプール戦は7回、ウエストハム戦は7回というコーナーキックの回数だった。ウエストハムはコーナーキックからの得点ではなかったものの、この回数が多いとセットプレーを苦手とするスパーズにとっては大きな痛手だ。

次の試合

スパーズの次の対戦相手はフルハム。日本時間12/31の早朝3時からキックオフだ。試合会場はトッテナム・ホットスパースタジアム。

そして主審はなんと、あのニューカッスル戦と同じピーターバンクス。これはなにかひと悶着ありそうだ。

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