近年のサッカーでは、試合前にピッチ上にスプリンクラーによって散水するクラブが増えてきましたね!
私のいるアーセナルのエミレーツスタジアムでも、試合前の練習前であったりキックオフ前、そしてハーフタイムにも散水を行っています。
気になっている人もいるかもしれませんが、ピッチ内のスプリンクラーはいったいどうなっているのか。今回はそんなブログを書いていこうかなと。
このブログの作者Ikumiはアーセナルで
ブログの作者Ikumiより
グラウンズパーソン(グラウンドキーパー)として働いています。
今までも芝生に関しての記事をたくさん書いてきましたので、
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基本的にはどこにあるのか分からない
結論からお伝えすると、ピッチ上のスプリンクラーの位置は、散水していない時にはどこにあるのか分かりません。
というのも、実はスプリンクラーの上部にはこの写真のように芝生の帽子のようなものが置いてありまして、どこにあるのか分からなくなっています。
ケガをしないようにする
このようにスプリンクラーを隠している理由としては、選手がスプリンクラーの上を通過してしまった場合に、踏んでしまい何かしらのアクシデントに繋がらないようにするためです。
例えば、プラスチックむき出しの部分を踏んでしまえば、滑ってしまう可能性もあるでしょうし、少し踏み間違えれば捻挫をする恐れもあり得ます。
そういったケガの可能性を少なくするために、このような構造となっています。
スプリンクラー自体を守る
あとは、スプリンクラー自体にもなるべく負荷を少なくするためです。
硬いとはいえ、やはり直接踏まれると問題が起こらない可能性もゼロとは言えませんし、芝刈りの際には直接この上を通過するため、スプリンクラーがむき出しの状態で少しでも段差があれば機械の方にもダメージが入ってしまうケースも。
そういった機械トラブルなどを防ぐ目的としても最適です。
日本への導入例は?
まだ少ないように思えます。
選手を守るためのことでもありますので、私が発信することで、少しでも導入事例が増えていくと嬉しいです。
また他のグラウンドに関しては、そもそもピッチの中にスプリンクラーがなく、外からホースをつないで中央部分に散水しているグラウンドもあったり、少し大変な思いをするグラウンドも(北西部運動公園のAグラウンドは水圧も弱すぎて、全面散水することすらできないところも・・・)
まずは日本国内では、散水設備を見直していくことも必要かもしれません。
このようなことを書くと必ず、「楽をするな」などという声が飛んできますが、散水に人1人の時間を使うくらいなら、散水を自動にして、他の作業に時間をかける方が大きなメリットがあると思います。
散水設備は芝生の生育にとっては無くてはならないものです。それと同時にピッチ内の物は選手が踏む可能性もあるので、それでケガに繋がらないような設備を目指していきたいですね。
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