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イギリスと日本のグラウンドの違い(近所のグラウンド編)

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サッカー
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今日は久しぶりに運動をするために近所の公園へランニングに行きました!

初めて訪れた場所だったので、道に迷いながら走りつつ時折歩いていると、いくつかのサッカーピッチを見つけました。少し立ち寄りどのようなグラウンドなのか見学しました。

今回のブログは、そんなグラウンドを見て、日本と異なった点を見つけたのでブログにしました!

また、その際にサッカーのスパイクに関していくつか気が付いた点もあったので、書いていきます。

このブログの作者Ikumiはアーセナルで
グラウンズパーソン(グラウンドキーパー)として働いています。
今までも芝生に関しての記事をたくさん書いてきましたので、
気になる方々はぜひ過去の記事を遡ってみてください。
SNSも発信中。気になる方はぜひフォローを!
Twitter: @Ikumi_grounds

ブログの作者Ikumiより

芝生のグラウンド

当然ながら、といえるのでしょうか?芝生のグラウンドでした。この感じはおそらく誰でも自由に使えるのではないかと思います。自由に出入りすることができ、グラウンドの端では犬の散歩(この犬の散歩をしている方は、リードを繋がず4匹の犬を散歩させており、途中私は4匹すべてに追いかけられました。いい運動になったので良かったですが、犬が苦手な私にとって少々厄介な経験になりました)をしている人も。ちなみに公園の入り口には、しっかりコントロール下に置くようにとの看板があったので、ルールを守れよイギリス人と。

クオリティとしては、プロが使うクオリティではありませんが、私が仮にプレーするうえでは十分かと。例えるなら日本における河川敷のグラウンドのようなイメージでいいかと思います。刈込の跡があったりとそれなりに手を加えられている感じはありました。ただ、凸凹していてディボットなどの補修は行っていないため、慣れないうちは凸凹でケガをしやすいかもしれませんが、私的には砂のグラウンドや人工芝よりいいかなと思います。芝生の草種は雑草交じりのライグラス(日本では主に冬場に利用する芝生の草種)です。

サッカースパイクの種類に関して

このピッチを歩いていて感じたのは、雨の日はかなりスリップしやすいコンディションになりそうだなと。理由としては砂地ではなく土の上に芝生がある感じだったので、おそらく雨があると、ぬかるみ滑ると思います。また、日本の多くのグラウンドと違い、柔らかい印象を受けました。また芝の長さも長いので、より高さのあるスタッドが必要になるかと思います。

このことから、何故サッカーのスパイクのスタッド(靴裏のポイント)がFG(Farm Groundの略で主に芝生での利用をメイン)やSG(Soft Groundの略で主にぬかるんだピッチがメイン)というものがあり、そして何故日本でHG(Hard Groundの略で主に硬いピッチでの利用がメイン)という独自ともいえるモデルがあるのか、その理由を垣間見た気がします。

HGスパイク
FGスパイク
SGスパイク

イギリスでは、晴れの日の方が珍しいといえるくらい雨が多いです(2か月住んでの感想)。雨が多いということは、それだけピッチコンディションも悪くなりやすく、水を含んだ芝生のグラウンドは、より滑りやすくなります。

そのため、まずスパイクを選ぶ際に必要なことは、雨の日でも滑らない、晴れていても柔らかいピッチでもしっかりピッチに刺さるスパイクが必要になるため、必然的により鋭いスタッドのスパイクを必要とします。補足すると、FGモデルはHGモデルと比較すると、スタッドが鋭い傾向があり、そしてSGスタッドというのは金属製の物が多いため、より刺さりやすくなります。簡単に表すと、SG>FG>HGのイメージを持っていただければいいかと。だからこそ、イギリスにおいてはFGやSGが主流なのだと。またSGモデルはスタッドを取り替えをことができるので、長さを少し長くして芝生の長さに合わせる音も可能です。

一方で日本は、まだまだ芝生のグラウンドが少ないのも現状です。また近年では人工芝が増えてきていますが、これはまた天然芝とは異なるので、今回はあまり多くは触れませんが、人工芝には人工芝に適したスパイク(AGモデル)があるので、しっかりグラウンドにあったスパイクを選びましょう。

話が少しそれましたが、このように日本では砂のグラウンド、人工芝に天然芝といった様々なグラウンドが入り乱れています。また日本はイギリスほど雨が多くないので、天然芝のグラウンドといえど柔らかくなくて硬いグラウンドが多いです(管理の有無による違いはあります)。この環境では、HGスパイクで問題ないかと。また、日本の特に夏場における芝生はイギリスと比較すると短めに管理することが多いため、過度な長さのスタッドが必要ではないともいえます。

日本でSGスタッドが必要か?

ここで私が思ったのは、日本においてSGスタッドが必要か否かといった問題です。これに対して、私は持っていても限りなく出番は少ないのでスリップが心配な方だけどうぞと答えます。当然ながら私はサッカースパイク専門家ではないので、詳しくはサッカーショップの方々に伺ってください。

多くのサッカーをする人にとっては、正直HGスパイク1足あれば事足りると思います。理由は簡単でどのピッチでもプレーできます。ではFGスタッドは必要か。天然芝で毎日練習する方や、試合は天然芝というプレイヤーは買ってもいいと思います。ではSGスタッドはどうか。天然芝で練習や試合をする、なおかつスリップが怖いという心配性の方やGKの方は買ってもいいかもしれません。ただ、出番は限りなく少ないと思うので、、私は無理して買うことも無いと思っています。それは単純に日本がイギリスより雨が多いからなどの理由ではなく、芝生の種類の差もあるからです。

芝生の種類

上記でも書いたように、この公園の芝生の種類は主に雑草交じりのライグラスです。一方日本では多くのグラウンド、特に河川敷などでは主に夏場に強い草種(ティフトンなどのバミューダグラス系や野芝や高麗芝といった日本芝系統)が多いです。プロのスタジアムでもベースは夏芝を使っているピッチが多いです。

このライグラスと、夏芝の代表としてティフトンとの違いとして、横に伸びるか否かという違いがあります。地面の上を横に伸びるということは、それだけスパイクも引っかかりが多くなると。ここまで読んでくれた方々ならお気づきかもしれませんが、引っかかりが多くなるので、過度のグリップがかかるSGでは身体に負荷がかかりやすいため、スリップによるケガよりも筋肉系のトラブルに繋がりやすいのではないかと思います。

当然、普段プレーしている環境で、雨の日はすごくスリップするというのであればSGスパイクを買ってもいいと思いますが、日本では河川敷は大雨だと河川氾濫の恐れから利用すら中止になりますし、、

まとめ

まとめると、何故スパイクの種類に違いがあるのかという点に気が付くことができました。また日本とイギリスでは、イギリスの方が雨が多いと書きましたが、雨の日における1日の降雨量という面では日本の方が多いかもしれません。というのも、イギリスは1日に雨が降ったりやんだりの繰り返しが多いです。対して日本は雨予報は1日中雨、晴予報は1日中晴という天気が多いですね。

このイギリス特有の雨が多いからこそ、常にスリッピーな環境が出来上がってしまい、それがスパイク選びに影響を与えていると思います。

天候、そしてサッカー文化や芝生といった違いがこのサッカースパイクのHG、FG、SGといったスタッドの種類に違いを生み出し、それぞれの国にあったニーズを提供していることにこの散歩で気が付くことができました。

ラインのマーキング

さて、芝生のグラウンドから派生してサッカースパイクの話までしてしまいましたが、気を取り直して違いを書いていきます。

このピッチを見ていて、ピッチを作るうえでの線が日本では多くの一般の方々が使うグラウンドでは石灰を使用することが多いですが、ここではペイント(プロのグラウンドで使用するような液状の白線)で線をマーキングしていました。

これは日本でも導入するべきだと思いました。その理由として、まず石灰は使えば使うほどその線の部分が盛り上がっていき、ピッチに凹凸ができてしまいます。また石灰は土壌中にも影響を与え、専門的な用語を使ってしまい申し訳ないですが、石灰はアルカリ性(酸性アルカリ性といった言葉は聞いたことがあるかと)に傾く性質があるため、過度な使用は芝生にとっても悪影響を与えてしまいます。

そういったプレーの面だけでなく環境面においても石灰の使用は悪影響を与えるので、日本でも一般のグラウンドでペイント使用していくべきです(ペイントも環境への影響がないわけではありませんが、石灰ほど如実に盛り上がったり大きな影響を与えることは少ないかと。また近年では、より環境に配慮したペイントも出てきました)。このライン引きに関しては、日本のサッカーの指導者講習会などでペイントのラインカーの使い方など広く普及していく必要があると思います。

余談ですが、私もFC岐阜さんがメインで使う練習場にいた(2022年4月から7月末まで)際に、プロが使うときはプロチームの方がペイントで線を引いてくれましたが、一般の利用があるときは一般の方々が石灰で線を引いていました。石灰で長年上書きされ続けたグラウンドは、その部分だけ盛り上がって、その部分だけ病気になっていたり色がやたら濃かったりと少なからず芝生に悪影響を与えていたグラウンドにいた経験があります。

最後に

今回はここまでです。気が付いた点といっても、芝生のグラウンドでピッチの質の差であったり、ラインの差だったりと皆さんにとっては大きなインパクトは無かったかもしれませんね。

とはいえ、私にとっては新たな発見に気が付くことができたので、イギリスに来てからは毎日が学べることでいっぱいです。

今後もこのような日記のようなブログを書いていければと思います。

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