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芝生を保護する目的:なぜグラウンズパーソンは、芝生を管理するのか

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サッカー記事
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今回は、芝生を管理する目的について書いていこうかなと思います。

というのも、つい先日私は、こういった内容をXの方でポストしました。

やはり思った通り、このゴールが2つ出ている理由であったりが一般の方々に明確に伝わっていないなと感じました。

この2つのゴールがある理由については、私のブログでももう少し詳しく書いてありますので、そちらをご覧になっていただきたいです。

プレミアリーグの試合前にゴールが2つある理由は?
今回は、先日エックスの方で投稿させていただきました、プレミアリーグの試合前の練習時にゴールが2つある理由について改めてブログに書かせていただきます。 ブログの作者Ikumiより (adsbygoogle = window.adsbygoog・・・

じゃあなぜ、芝生を守る必要があるのか。今回はそこに重点を置いていきます。

 

このブログの作者Ikumiはアーセナルで
グラウンズパーソン(グラウンドキーパー)として働いています。
今までも芝生に関しての記事をたくさん書いてきましたので、
気になる方々はぜひ過去の記事を遡ってみてください。
SNSも発信中。気になる方はぜひフォローを!
Twitter: @Ikumi_grounds

Ikumi

また、普段はこんな投稿もXのアカウントでしています!

※このブログ内では、プロモーションも含みます。

芝生を保護する目的

この芝生を保護する目的ですが、うまく伝わっていない方々もいると思うので、しっかり説明させていただきます。

おそらく中には、グラウンズパーソンが楽をするため、と考えている人もいるかと思います。

残念ながら外れです。でも、確かに補修作業は減りますね。

最も大事な目的は、選手をケガから守るためです。

これが一番の根底にあることをお忘れなく。

それでは次は、どうして芝生が、選手の保護につながるのかを書いていきます。

選手を守るための芝生

芝生があることで、それが選手の保護にどうつながるのか。

いくつかありますので、ゆっくり説明していきます。

クッション性

1つはクッション性の向上です。

多くの日本人が経験したことがあると思いますが、学校の校庭などの砂地で走って転ぶより、芝生で転んだ方が、ふかふかして痛くないはずです。特にGKなんかは、その違いを如実に感じるかと。

それが、芝生がある理由の1つです。ただ、これだけであれば、「じゃあ、わざわざゴールなんて2つも用意しなくてもよくね?」と考える人もいると思いますので、もう少し補足します。

芝生があったとしても、その場所をずっと使い続ければ、芝生はダメージを受けて回復が追い付かなくなって、芝生が無くなっていきます

またそれだけではなく、例えばGKがエリア内で練習するときなどは、何度もステップを踏むため、その場所が締め固められてきます

そうするとどうなるか。

これもイメージしていただきたいのですが、柔らかい土であっても、圧力をかけたら、しっかり固まりますよね?

それと同じことが、このGKの踏むステップの下でも起こります。

すると、次第にその場所もどんどん固くなっていき、芝生もなくなって、クッション性を失ってしまうため、練習する場合は、特に試合前はゴールを移動させたり2つ用意したりして、試合時に選手を守るために行っています。

芝生のこと、そしてプレイヤーを守ることを理解してくださっている今までお会いしたことがあるコーチの方々は、この点をしっかり理解してくださり、練習場所を選んでくださっています。

もちろんGK以外にも、選手が競り合いで倒れた場合のクッションになりますので、大けがを予防することにもつながりますね!

滑らないようにするため

もう1つは、足を滑らないようにするためです。

芝生がなくなった場所というのは、こういった感じになります。

日本にいたときのグラウンドのゴール前

すると、表層に芝生の枯れた部分などが堆積し、やっかいなことにその部分に苔が生えてきたりと、やたら滑りやすくなります。。

だからこそ、同じ場所での繰り返しの利用による、局所的なダメージによって、芝生が無くならないように場所を動かしていただいています

また、この部分が乾燥すると、スパイクがほとんど刺さらなくなるくらい固くなります。

これもこれで問題でして、スパイクが刺さらないとそれも滑る原因にもなるので、まずはこういったことにならないように、芝生を保護します。

私が経験してきて、とりわけイングランドプレミアリーグでは、冬のイギリスの独特な天候によって、雨が多かったり、はたまた曇りの日が続いたりなど、なかなか晴れる日がありません。

雨だと、芝生自体も簡単に土ごとスパイクによって剥がれてしまうので、より滑りやすいとも言えます。

芝生の根をしっかり強く成長させるのも、グラウンズパーソンの腕の見せ所とも言えますね。

芝生にとって土壌中が固まるとどうなるか

単純に選手にだけ負荷がかかるわけではなく、芝生の締め固まった地面ですと、うまく成長できなくなります

というのも、地面の中、土の中には、芝生の根が存在しているのはご存じだと思いますが、その根も空気を取り入れたり、水を取り入れたりしています。

締め固まると、空気の部分が圧縮されて、根が呼吸しにくくなり、結果的に芝生の生育にも悪影響が出ます。

また、地面の中には、根以外にも呼吸する生き物もいます。

それが微生物です。この微生物たちも、芝生にとって有用なものを生み出してくれる役割を担ってくれたりしますが、呼吸が出来なくなると、人間と同じように活動は鈍ります。

といった具合で、同じ場所をどんどん使い続けると、芝生がダメージを受け生育が鈍る理由は、こういった理由にあります。

微生物の活動とかは、長くなってしまうので、詳しく知りたい方は、私が読んだことのあるこういった本で紹介していますので、参考までに読んでみてください。

PRです。グラウンズパーソンを目指している方は、読んでみてもいいと思います。

予防と対策方法

予防方法としては、いつもお伝えしてきたように、トレーニングの場所を分散して、一か所の芝生に負荷がかかり続けないようにしましょう、と私のエックスのアカウントで言い続けてきていますね。

じゃあ、どのようにして、地面を柔らかくできたり、はたまた「うーん、これはちょっと選手に負荷がかかりそうな固さだなー」と判断するのか。ここからはこれらについて説明します。

判断材料

今の地面がどれくらいの硬さなのか、それが芝生や選手にどれだけの負荷がかかるのか、どう判断するのか紹介します。といっても、日本で働いていた時の私、そしてアーセナルにおいては、専門の道具を使って判断しています。

この道具を使うことによって、今、その場所の柔らかさがどれくらいなのか、ということを数字として分かりやすい形で判断できます。

日本に私がいたころは、週1、もしくは2週に1回くらいのペースで数値を集計して、クラブ側に提供していました。

今私のいるアーセナルでは、おそらく2週に1回くらい?でボスたちが他の様々な機械も使いながら、11面あるアーセナルトレーニングセンターの芝生の状態をチェックして回っています。

こういった情報を基に、今の芝生には何が必要か等の、あくまで1つの目安ですが、判断材料にもなります。

対策作業

じゃあ、具体的にどうすれば地面を柔らかくして、選手への負荷を軽減し、そして芝生の根や土壌中の微生物たちに空気を送り込み、健全な成長を促せるのか。

あまり詳しく書きすぎても長くなりますので、代表的な作業の1つをご紹介。

エアレーション作業

日本にいたときの作業の様子

こんな感じで、地面に穴をあけて、空気が入るようにしてあげます。

これの土がでないバージョンもあります。

日本国内限定の話になりますが、この作業をしていると、「芝生を傷めてどうするんだ!」といったクレームが施設やグラウンズパーソンの元に入るところもあるそうなので、日々私のブログを読んでいただけている方々であれば、「何を言っているのですか?」と反論できるようになると思います。

しっかりとした理由があってやっていますので、問題ないですよ。

以前の私の投稿に対するポジティブ、ネガティブ意見への返答(新コーナー)

ここからは、最初に紹介した私のXにおけるポストに来たネガティブな意見を紹介していきます。

すでにそれらは私がブロックしていたり、私が非表示にしていたりして、見れなくなっていると思いますので、ここで返事をさせていただきます。

ただ、すべての内容を丸暗記しているわけではなく、こういった内容だったなーという記憶を参考にしていますので、若干異なるかもしれませんのでご了承ください。

「レベルが高くなってくるにつれて、こういうのがあるから・・・」

レベルは関係ありません。私にとっては、デクラン・ライスさんであろうとも高校生であろうとも、ピッチを使用する利用者という意味では同じ選手です。

私は、例えプレミアリーグの選手であっても、例え高校生であっても、ケガにつながらないように芝生を保護します。それが本来の芝生管理であり、グラウンズパーソンです。

常に今自分が置かれている環境で、自分の持つ100%をそのピッチに対して真剣に向き合えるのかどうかが重要です

高校生を指導している先生やコーチングスタッフの方にも、私が北西部運動公園を管理していた時にお伝えしています。

レベルの高い低いではなく、グラウンズパーソンが、そしてコーチングスタッフが、どれだけ選手のことを考えているのかが、最終的には芝生を保護していい場所でプレーするということにつながってきます。

良い状態の芝生の上でプレーすること=選手への負荷が少なくなることでもありますので。

ちなみに、FC岐阜さんの当時GKコーチだった方は、こんな感じで横にずらしてトレーニングしてくださっていました。さすがです!

発言者の方にアドバイスするなら、そしてもし仮にこの方が指導者であるなら、選手の身体にかかる負荷の事もしっかり考えていただきたいです。良い議論が出来ましたね(^^)

「高校生の指導者にいうときに、オレはアーセナルのーとかって言ったんやろ」

言ってません。私がアーセナルに行くことが決まったのは、北西部運動公園を去って2か月後です。

仮に言えたとしても、先ほども書いたように、どのレベルの選手であっても自分の管理するピッチでケガをしてほしくないので、そういったことをしっかり伝えます

まあ、発言者の方にアドバイスするなら、私のブログや他の投稿をしっかり見て、バックグラウンドを確認してから発言するようにしましょう。

それから、お話したことのない方への言葉遣いも気を付けてください。ブロックです。さようなら。

「ゴール前だけ人工芝にしたら?」

面白いアイディアだと思います。ですが採用はしません。人工芝と天然芝の決定的に私が違うと感じているポイントは、スパイクが刺さった後、ターン時だと思っています。

私は、身体の動きにとても詳しいというわけではありませんが、急なターンをする際には、足首あたりにかなりの負荷がかかります。

そして天然芝の場合は、芝生が足首に代わってダメージを受けることで、選手への負荷が緩和されます。しかし人工芝の場合は、芝生が剥がれないので、ダイレクトに選手の足首への負荷がかかって、ケガにつながります。

また、意外と実は人工芝ピッチのゴール前は、かなり使い込むのでゴムチップが少なくなったり、人工芝繊維が寝てしまっていたりして、クッション性が失われていたり、なんてこともあります。

その点芝生であれば、種をまいて芝生自体を増やすこともできますし、上記でも書いたように、作業を行ってクッション性をすぐに取り戻す、なんてこともできます。

ですので人工芝は、実は意外と融通は利かないと私は思っています。それに日本の夏だと、人工芝の上は信じられないくらい暑くなりますし。

いいアイデアでしたね。あとは、言葉遣いを丁寧にしていただけたら、良いポストだと思いました。次回もお待ちしています。

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