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プレミアリーグの試合前にゴールが2つある理由は?

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サッカー記事
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今回は、先日エックスの方で投稿させていただきました、プレミアリーグの試合前の練習時にゴールが2つある理由について改めてブログに書かせていただきます。

このブログの作者Ikumiはアーセナルで
グラウンズパーソン(グラウンドキーパー)として働いています。
今までも芝生に関しての記事をたくさん書いてきましたので、
気になる方々はぜひ過去の記事を遡ってみてください。
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Twitter: @Ikumi_grounds

ブログの作者Ikumiより

ゴールが2つある理由

結論からお伝えしますと、これは試合本番前にゴール前の芝生がダメージを受けないように保護するためです。

ゴール前の芝生というのは、やはりゴールキーパーのステップであったり、コーナーキックなどの局面により、人が密集するため、どうしても他の場所よりも多くのダメージを蓄積します。

これをなるべく減らすためにも、試合前にゴールを別の場所において、ゴールキーパーの方にはなるべくそちらを使っていただくようにしています。

特にスタジアムの場合は、屋根があったりと芝生が生育しにくい環境でもあるので、ダメージを極力分散することで、集中したダメージを減らせます。

ただし例外もあり、

・コーナーキックからのポジショニングやボール処理。

・クロスボールの練習

など、どうしても正規のゴール前でしか確認できない練習に関しては、そちらを使っていただいています。

ですので、例外を除き基本的にはゴール前ではなく、横のゴールを使っています。

もしかすると、ご覧になったラ・リーガなどの試合では、そういった基本的な練習を終えた後のクロスボールの確認だった可能性もあります。

保護する目的

このゴール前を保護する目的として、大きく2つあると考えます。

芝生管理者目線:次の試合など先を見据えての芝生の保護

芝生管理者目線でいうと、ゴール前の芝生を保護するのはなかなか難しいものです。

やはり人が密集したり、常にゴールキーパーの方が芝生の上にいる状態になりますので、どうしてもダメージが多くなります。

そしてそのダメージを受けた芝生を修復するのも、さらに難しいです。

こちらはカタールワールドカップの試合、同じ会場の写真ですが、決勝戦にもなると、やはりゴール前の芝生は張り替えたりして維持しています(カタールワールドカップに関しては、試合日程等芝生管理者にとってかなりハードな大会でしたので、そちらに関しては、以前のブログをご覧になってみてください)。

カタールワールドカップ試合会場の芝生について調べてみた
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カタールワールドカップが終了。スタジアムの芝生についての総括。そして今後へ
カタールワールドカップが終了。ここではスタジアムの芝生にフォーカスし振り返っていきたい。私はかなりハイクオリティな芝生だったと思う。その理由は・・・

特に、日本の芝生と違いイギリスでは冬芝、ペレニアルライグラスを使用しており、こちらは種でのみ芝生を増やすことが出来ます。

芝生の種類については、こちらで以前詳しく解説していますので、興味があればぜひご覧ください!

芝生の疑問を解決!日本のピッチと海外ピッチのって何が違う?芝生の模様ってどうやってできる?
日本とヨーロッパ(主にプレミアリーグ)のスタジアムや練習場の芝生管理についてまとめました。 これを見て芝生に理解を深めていただけると幸いです。

その種を1から育てる場合、次の試合には間に合わなかったりと問題があるため、可能な限りゴール前のダメージを減らそうという話です。

プレイヤー目線:ボールのイレギュラーやケガを防ぐ

プレイヤー目線でいうと、芝生がないコンディションですと、やはりボールのイレギュラーが起こりやすいコンディションともいえます。

そのため、特になんでもないシュートでも、バウンドにイレギュラーが発生すると、ゴールキーパーにとっては重大な問題になります。

また、凸凹しているコンディションですと、やはり選手たちの足のケガにもつながりかねません。

特にゴール前では、選手がジャンプして着地するシーンも多くあるため、その着地の際にうまく着地できなかったり、落下した際に芝生がないとクッションの役割を果たせず身体へのダメージも多くなりますので、やはりゴール前に芝生があることで、選手を守ることもできますね。

修復方法

修復方法は、いくつかあります。それらを組み合わせることで、より早く修復できます。

ライトを当てて生育促進

1つはグローライトを当てて、芝生の生育を促進する方法です。

イギリス国内は、冬場は気温も寒く、そして雲が覆っており、雨も多いです。このコンディションでは、なかなか満足のいく芝生の生育環境というものが得られません。

それらを少しでも良くするためにグローライトを使用しています。

シートを被せる

2つ目は、芝生にシートをかける方法です。

先ほどお伝えしたように、冬場は気温が低いです。その気温を少しでも下げないようにするといった意味で、芝生にシートをかけます。

結局夜間は日が当たらないので、シートを被せて保護しても日光を遮るといったこともないですし、しかもイギリスは曇りばかりなので、日中でも特に大きな問題もないです笑

そして、単純なシートだけでなく、農家さんのハウスのような環境を簡易的に作り出す装置もあります。

この中に光を入れて、二酸化炭素などを充満させることで、光合成を促進させて、気温も高くするというテクノロジーもあります。

種をまく

3つ目は、時間はかかりますが、種をまく方法です。種から発芽すれば芝生が出てきますので、詳しい説明は省略します。

これは他の方法と組み合わせることで、より素早く修復できます。

見た目ではなかなかすぐに変化は現れませんが、気が付いた時には「緑が濃くなっている」といった具合になるかと思います。

ただし、発芽初期だとやはり根張りが悪く、すぐになくなってしまうので、養生を取るなど注意が必要です。

最終手段:張り替える

最終手段は、ゴール前の芝生を張り替えることです。

一番早いですが、一番手間のかかる作業ともいえ、ほかの場所の芝生をゴール前に持ってくる作業です。

ただ、張った数日はフカフカしていたり、つなぎ目が安定していなかったりと、プレイヤーにもちょっとしたリスクもあるので、慎重に検討する必要がありますね。

まとめ

今回は、プレミアリーグの試合前の練習で、なぜ2つゴールがあるのかについて書きました。

最近では、日本国内のスタジアムでも、2つゴールを用意しているところも増えてきています。

多くの方が、芝生の育成や保護という観点を知っていただけると嬉しいです。

そして、こういった意識しないとその理由も伝わりにくいといったことは多く、まだまだ芝生管理者側からの発信が不足しているなと実感しました(そろそろエックスに課金して発信力を増やそうかなとも考え中)。

これからも、こういったことを発信していきますので、よろしくお願いいたします!

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