今回はプレミアリーグ全体のことについて見ていきたい。
ご紹介したいのは、プレミアリーグに所属する全チームの胸スポンサーについてだ。これを知ることで、好きなチームのスポンサーを知ることができ、その商品やサービスを好んで受けられるほか、少々あくどいもののライバルチームのスポンサー企業から商品やサービスを購入しないこともできますね笑
それでは、昨シーズンのプレミアリーグの順位表で、昇格組から順に上位へ見ていきたいと思います。
ここでは昇格組から11位までのボトムハーフだったクラブチームを見ていこう。
このブログの作者Ikumiはアーセナルで
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フラム:BETVICTOR
ベットビクターは、本社がジブラルタルにある私営のブックメーカー。この会社はオンラインスポーツのベッティングを専門としており、現在はオンラインカジノなども行っている。
いわゆるスポーツ賭博を行っている会社で、日本でいうところのtotoのような存在といえる。
この会社のサッカーとの関係は、2014年に元サッカー選手でリヴァプールやマンチェスター・ユナイテッドに在籍して活躍したマイケル・オーウェン氏とブランド大使として3年契約を交わす。2015年にはチェルシーと、2016年にはリヴァプールと公式パートナーになるなど、サッカー界のスポンサーシップ活動には積極的な企業だ。
また、2005年にはビクターチャンドラーポーカーと呼ばれるポーカーの大会が開催され、この大会には元サッカー選手でトッテナム・ホットスパーやマンチェスター・ユナイテッドに在籍して活躍したテディ・シェリンガムが出場していた。
などなど、近年プレミアリーグとの関係が深くなりつつある会社だ。
フラムとは2020年夏から2022年夏までの2年契約で胸スポンサーに就任している。
ウエストブロム:ideal BOILERS
アイディールボイラーズは、1906年に設立したイギリス国内の会社でハルに本社を構える。名前の通り暖房器具やお風呂場のお湯を沸かすなど、ボイラー器具を取り扱うメーカーだ。
日本ではなじみがない企業で、例えるならパロマのような企業ではないかと私は思っている。
ウエストブロムとは2018年5月からメインスポンサーに就任。当初は2020年までの2年契約だったものの、2020年に再び3年の契約延長。2023年まで胸スポンサーを務めることになるだろう。
リーズ:SBOTOP
SBOTOPとは、スポーツベッティング、オンラインカジノ、競馬など様々な賭博関連事業を行っている会社である。調べたところによると、イギリスとアイルランドの間にあるマン島の許可、フィリピンの許可を得て運営しているとのことで、本社はフィリピンにあるのではないだろうか。
スポーツ賭博の会社ということで、フラムの胸スポンサーであるBETVICTORと同じようなイメージの会社であると認識していいだろう。日本国内で利用可能なのかどうかは不明である。
リーズ・ユナイテッドとは20-21シーズンのスタートからパートナーシップ契約を締結。複数年にわたる契約とあり、細かな年数は不明。
アストン・ヴィラ:CAZOO
CAZOOは、イギリスのオンライン中古車販売である。日本でいうところのカーセンサーといったイメージの会社といえるのではないだろうか。2018年に創業者兼CEOのアレックス氏が起業したまだ歴史の浅い企業。
オンラインで購入した車は、72時間以内にお客様の下へ届けるもしくは来店いただくことですぐにお乗りいただけるというスピーディーさが売りなようだ。そして万が一気に入らなかった場合や不具合の場合、7日間の返金保証がついている。このコロナウイルス状況で売り上げを伸ばしつつある企業のようで、1750名以上のスタッフが在籍している。
アストン・ヴィラとは、20-21シーズンから胸スポンサーに就任。3年契約との話で、契約金およそ£29mとのこと。
この契約の素晴らしい点は、ヴィラが得点したゴール数×£1,000をクラブの公式慈善団体であるアストン・ヴィラ財団に寄付することを発表。また、スポンサーシップを祝うために、アストン・ヴィラシーズンチケットホルダーに対してCAZOO社が保有する中古車を£250割引きして販売するとのこと。他にもマッチデーにはサポーターが参加してCAZOOのキャンペーンに参加できるなど、ヴィラサポーターにとっては大きな恩恵のあるスポンサーシップとなっている。
日本でもこのようなスポンサー企業がチームのサポーターに対して恩恵がある契約が増えてくると、よりサッカーを見る人も増えてくるかもしれない。このようなスポンサーシップは、参考になるのではないか。
ウエストハム:betway
ベットウェイは、ヨーロッパのマルタに拠点を置くオンラインブックメーカーであり、創業は2006年。現在ではおよそ200万人ものユーザーが登録しており、スポーツベッティングはもちろんのこと、オンラインカジノなどを運営している会社だ。
サッカー界では、レスター、レガネス、レバンテ、パリ・サンジェルマンのスポンサーも務めている。
ウエストハムとは、2015年から胸スポンサーに就任。ユニフォームだけでなく練習着にも入っている。当初は3年半の契約で2000万ポンドの契約だったが、2019年に6年間のパートナーシップ契約を結び、6000万ポンドのになったとの報道が。この金額は近年の大型補強にも納得がいくのではないだろうか。
ブライトン:AMERICAN EXPRESS
アメリカン・エキスプレス、通称アメックスと呼ばれるこの企業は、1850年設立されたアメリカニューヨークに本社があるクレジットカードの大手企業だ。クレジットカードだけでなく、法人向けの銀行、投資信託、保険事業なども手掛けている。
日本でも持っている人は持っている種類のカードだろう。世界140か国以上で全世界のカード会員数は7800万人におよぶ。
サッカー界とのつながりは、やはりアメリカの企業なのであまりないように思われるが、実はトッテナム・ホットスパーの指揮官であるジョゼ・モウリーニョが昔CMのイメージキャラクターに就任したことがある。フットボールへの情熱がまだ低いアメリカの大企業が全世界に向けた広告塔としてモウリーニョを選んだ。
このCM5パターンあり、モウリーニョの愛娘との共演シーンもある。いずれもモウリーニョは未来を見ているリーダーというメッセージ性の強いものとなっており、アメックスの企業イメージとあっているからこそ起用されたとのこと。
“My life is about keeping one step ahead. That’s why my card is American Express “
“私の人生はいつも一歩先を読む。だから私のカードはアメックスなんだ。”
そんなモウリーニョのCMを見たい方は、こちらへ。そしてそのモウリーニョのCMを私に知るきっかけを与えてくれた本はこちらです。26ページにそのお話が載っています。
モウリーニョのリーダー論 世界最強チームの束ね方 [ ルイス・ローレンス ] 価格:1,650円 |
話をブライトンに戻します。アメックスとブライトンは2010年から10年間スポンサー契約を結んでいる。2010年にスタジアムの命名権を獲得しており、ブライトンのホームスタジアム名はアメックススタジアム。2019年には12年間の契約延長という長期間のスポンサー契約を締結。ビッグ6以外だと最大の契約金ではないかといわれている。
クリスタル・パレス:W88
W88とは、オンラインカジノやスポーツベッティングを行っている会社で、インドにある企業だ。サッカー界では、レスターともスポンサー契約をしている。昨シーズンまでは、アストン・ヴィラの胸スポンサーも務めていた経験がある。
クリスタル・パレスとは、2020年8月に胸スポンサーに就任。とはいえ、クリスタル・パレスは以前、安全なギャンブルの奨励をすること、2018年にギャンブルのリスクという意識を高めるためにホームスタジアムでそれらの危険性を訴える慈善団体GambleAwareとパートナーシップ契約をしている。ギャンブルを楽しめる環境つくりを目指す者同士で波長があったのではないだろうか。契約年数は、自分の調べでは不明である。
ニューカッスル:FUN88
FUN88は日本での利用は現在できないオンラインカジノだ。中国や東南アジアを中心に1000万人の利用者がいる。
サッカー界とは、以前のブログでご紹介させていただいたが、トッテナム・ホットスパーのオフィシャルベッティング&ゲーミングパートナーとして2014年から契約している。
ニューカッスルとは、2017年から胸スポンサーに就任。トレーニングウエアにも入っている。当初は3年契約だったものの、2020年7月に再び契約延長。契約期間は不明である。
エヴァートン:CAZOO
CAZOOはアストン・ヴィラの胸スポンサーと同じ会社だ。イギリスのオンライン中古車販売である。日本でいうところのカーセンサーといったイメージの会社といえるのではないだろうか。2018年に創業者兼CEOのアレックス氏が起業したまだ歴史の浅い企業。
エヴァートンとの契約はアストン・ヴィラと同様に2020年6月からスタートしたばかり。契約年数は不明だが、アストン・ヴィラと同様の3年契約ではないだろうか。
スポンサーシップの還元もヴィラと同様に、ゴール数やマッチデーにイベントを開催、シーズンチケットホルダーにCAZOOでの購入がお得になるなどエヴァートンサポーターにも優しい企業だ。
サウサンプトン:Sportsbet.io
スポーツベットアイオーとは、2016年に設立されオランダ領キャラソーに本社を置くブックメーカー。このブックメーカーが他社と大きく異なるのは、世界初の仮想通貨が利用できるブックメーカーで、ビットコインなどで直接遊ぶことができる。とはいえ、仮想通貨以外の円やドルも利用可能。本人確認書類の提出が不要なので、個人情報の漏洩が不安なユーザーが安心して遊ぶことができるようだが、いささかそっちの方が心配であるのは私だけだろうか。
サウサンプトンとは2020年から胸スポンサーに就任。以前までスポンサーだった中国のLDスポーツが2019年から3年契約だった契約を突如破棄したため、急遽スポンサーを変更したというサウサンプトン。契約期間は1年と短い理由も急遽というその場しのぎ感を感じてしまう。20億円をLDスポーツは払わなかったとのことだ。
とはいえ、サウサンプトンとのキャンペーンもあり、毎週マッチデーにはユニフォームが当たるキャンペーン、ホームスタジアムへの招待を行っているなど、サウサンプトンサポーターにやさしい企業になっている。
ちなみに、元大関の把瑠都関がアンバサダーに就任している。
まとめ
以上が昨シーズンボトムハーフだったチームおよび昇格組の胸スポンサーだ。
次回は10位以上のクラブチームを見ていきたい。後編はこちら↓↓
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